博報堂教育財団の調査で見えた、子どもと家族の素晴らしい関係性
家族に対する子どもたちのポジティブな視点
公益財団法人博報堂教育財団が運営する「こども研究所」は、全国の小中学生を対象に「家族調査」を実施しました。この調査では、忙しい日常の中で家族がどのような関係を築いているのか、また子どもたちがどのように感じ、考えているかが探られました。特に注目すべきは、92.7%の子どもたちが「家族仲が良い」と感じているという結果です。この結果は、子どもたちが家族との関係性をいかに大切に考えているかを示しています。
家族の役割分担の変化
調査によると、家族内の役割がシームレスに分担されていることも明らかとなり、親たちはマルチプレイヤーとして積極的に関与している様子が見受けられます。父親は「お金を稼ぐ人」としての役割を果たすだけでなく、家事や子どもの支えになる役割も果たしているとされ、全体の87%がこの点に同意しました。一方で母親は「ごはんを作る人」としての役割が最も強調され、続いて「応援してくれる人」や「助けてくれる人」といった役割も高く評価されています。
限られた家族の時間
また、家族全員が揃う機会は「休日の夕ごはん」が約69.2%で、両親の仕事や子どもの習い事により、日常的に家族全員が一緒に過ごす時間が非常に限られていることが分かりました。子どもたちはその中でも、デジタルツールを用いて家族とのコミュニケーションを図り、また趣味を共有することで家族とのつながりを深めています。
コミュニケーションの重要性
さらに、スマートフォンの普及が進む中で、子どもたちがメッセージアプリを通じて家族と連絡を取り合う割合は60%以上に達しています。日々の会話の内容も、学校や友人を中心に展開されており、親との話の中でも多様なトピックが挙げられました。特に、女の子はファッションや好きなアーティストについての話題が多く、男子はスポーツやゲームについて話す傾向が強いことが分かりました。
安心感と支えの実感
調査では、家族との時間における気持ちとして「安心する」や「ありのままでいられる」という意見が多く、全体の65.5%が「安心感」を感じていると報告しています。このように、家族は心の支えとなっており、特に中学生になるとその意識が顕著になることが見受けられました。
さらなる家族との関係性を求めて
全体の約70%が「もっと家族と話したい」と感じており、家族内のコミュニケーションを強化したいという意欲が強いことも分かりました。年代が上がるにつれてその数値は減少しますが、依然として家族に対する愛着や関心は高いことが示されています。
まとめ
この調査の結果は、現代社会においても家族との関係が非常に重要であり、子どもたちが家族を通じて支えられ、成長していることを教えてくれます。家族の中での役割分担やコミュニケーションの重要性を再認識する上で、非常に意義深いものとなっています。今後、家庭内のより良いコミュニケーションの手法を模索し、さらなる絆を深めるためのアプローチが求められる時代になってきていると言えます。