中部電力グループ、東海コンクリート工業の新工場をスマートファクトリー化!
中部電力グループの東海コンクリート工業株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社は、東海コンクリート工業が新たに建設したポール製造工場のスマートファクトリー化に向け、RFIDとIoTプラットフォーム「Things Cloud」を活用した生産管理業務の可視化システムを導入することに合意しました。
このシステム導入により、生産管理業務の効率化とデータ活用による業務の高度化が期待されます。
背景
中部電力グループは、人手不足や技術継承などの社会課題に対応するため、デジタル技術を活用したスマートファクトリー化を含むDXを推進しています。東海コンクリート工業も同様の課題に直面しており、DX推進グループを設立し、様々な取り組みを進めてきました。
従来の工場では、生産管理のために作業員や検査員が各工程において紙の帳票や工程表に手入力や手書きで情報を記載していました。そのため、管理者は工場ラインのリアルタイムな進捗を把握することができず、出荷後の製品問い合わせへの対応では、型枠番号、製造日時、品名を紙の帳票や工程表から追跡する必要があり、多くの時間がかかっていました。
この課題解決に向け、新工場ではデータ取得・蓄積を実現する新しいシステムを導入します。NTTコミュニケーションズは、課題抽出やコンサルティングからシステム構築、現場への実装まで一貫して支援することで、新工場のスマートファクトリー化を支援しています。
東海コンクリート工業の新工場
新工場で導入されるシステムでは、RFIDやThings Cloudを活用し、RFIDリーダーから読み取ったデータやPLCなどのデータを収集・蓄積し、管理画面から一元的に可視化します。製品(電柱)にRFIDタグを取り付け、RFIDリーダーで生産情報を追跡することで、トレーサビリティを確保します。さらに、PLCなどの生産設備からのデータを集約することで、場所を問わずリアルタイムな生産工程の可視化を実現します。
これにより、従来手入力や手書きで行っていた帳票や工程表の作成作業の削減、検査工程から製造への検査結果の迅速なフィードバックによる不適合品発生の防止など、生産管理業務の効率化と品質管理の向上が期待されます。
今後の展開
このシステム導入により、生産の各工程でデータを取得・蓄積することが可能になります。今後は各工程間のデータ連携を図ることで、更なる作業効率化、生産計画の最適化、品質向上を目指します。
また、将来的にはロボットやAIなどの先進技術の活用を検討し、更なるスマートファクトリー化を推進していく予定です。