理経、インドネシアに防災情報処理システムを導入
概要
株式会社理経は、2023年5月からインドネシア共和国の防災情報処理伝達システム(DPIS)整備プロジェクトに参画しており、2024年7月にはシステムの納入を完了する予定です。このシステムは、日本で運用されている災害情報共有システム「Lアラート」の技術を基にしており、インドネシア国民の安全を確保するために設計されています。
理経は、インドネシアの災害情報モニタリング機関から地震や津波、山火事などの早期警戒情報を得て、これを防災関連機関やメディア通信事業者に速やかに提供するネットワークを構築しました。また、地震や津波の情報だけでなく、他の緊急時の情報も送信できる機能も持たせており、システムの拡張性に優れています。
理経の特性
理経が今回のプロジェクトに選ばれたのは、Jアラートの電文解析における技術力や、無線インフラの構築が困難な地域における情報伝達手段の実績が大いに評価されたためです。これにより、自治体向けの防災情報システムに関する知見が活用され、インドネシアでの防災体制が強化される見込みです。
背景
インドネシアは、日本と同様に大規模な地震に遭遇した経験を持っています。このプロジェクトは、日本政府主導のもと、「日本の防災技術を海外に輸出する」という理念に基づいて行われています。具体的には、ODA(政府開発援助)の一環として、インドネシア国内における災害情報の課題を解決するための支援をすることにあります。
今後の展開
理経は、協力企業であるNTTデータとともに、DPISシステムの導入後の運用支援や活用促進を引き続き行っていく予定です。さらに、このシステムを基に、国際的な気候変動への対応としての早期警告システム(EWS: Early Warning System)を中心に、防災に関するデジタルトランスフォーメーション(DX)のプロジェクトをASEAN地域に展開する計画を進めています。
まとめ
理経の取り組みは、単に災害に対しての備えに留まらず、地域社会にとっての安心安全の確保を目指すものです。これを通じて、IT及びエレクトロニクス業界における長年のノウハウを活かし、国際的な防災能力の向上に寄与する姿勢が評価されています。今後も理経の活動に注目が集まることでしょう。