航空業界の操縦士健康管理制度が見直しへ！新規定のポイントとは

航空操縦士の健康管理制度がついに見直しへ

国土交通省は、操縦士の健康管理を強化するための方策を発表しました。この改革の背景には、航空需要の急増と、それに伴う操縦士の健康維持・向上が重要な課題であることが挙げられます。具体的には、2024年3月に設置された「航空医学分野の規制等に関する検討会」での議論をもとに、以下のポイントがまとまりました。

規制の改正ポイント

1. 付加検査の開始年齢引き上げ

従来は60歳から始まっていた付加検査の開始年齢を65歳へ引き上げることが決定されました。これにより、年齢を重ねても操縦士としての能力を維持できるようになります。国際標準を踏まえ、航空会社には健康管理の目標値を設定し、適切な健康指導を促すことが求められます。

2. 空飛ぶクルマへの対応

新たな航空機の形態、すなわち「空飛ぶクルマ」が登場する中、60歳以上の操縦士の活用法も見直されます。付加検査に合格した場合、60歳以上の操縦士が一人で航空運送事業を運営できるようにするための措置が講じられます。

3. アルコール検査制度の合理化

アルコール検査についても見直しが行われます。航空会社では教育訓練を充実させ、乗務員間での相互確認を徹底して行うことが求められます。これにより、従来の一律的な乗務後検査を合理化する方針です。また、飲酒防止策が不足している場合には、アルコール検知器を使った抜き打ちでの検査を実施する等、柔軟な対応が行われることになります。