コスメディ製薬、従業員の働き方を尊重する制度を導入

コスメディ製薬が導入する新制度

コスメディ製薬株式会社（本社：京都市、代表取締役社長：権英淑）は、2025年8月21日より新たに「時間単位年次有給休暇制度」を導入することを発表しました。この制度は、従業員の多様なライフスタイルを尊重し、より良いワーク・ライフ・バランスを実現することが目的です。

新制度の概要

この制度は、年次有給休暇を1時間単位で取得できるというものです。これまでの1日や半日単位での取得から、柔軟性が増すことが期待されます。これにより、通院や子どもの送り迎えなどのために短時間の休暇を必要とする場合でも、気軽に有給を利用できるようになります。初年度は年間12時間（1.5日相当）の上限を設けつつ、年次有給休暇の本来の目的であるまとまった日数での利用も考慮しています。

対象者と申請方法

この制度は、正社員、嘱託社員、パート社員すべてが対象です。有給休暇の取得は事前申請が原則となっており、勤務時間の間に柔軟に取得可能です。この新制度の導入によって、従業員は自らの生活スタイルに合った働き方を実現することができます。

時間単位年次有給休暇の導入状況

2022年10月に厚生労働省が発表した調査によると、時間単位年次有給休暇制度の導入率は22％にとどまっています。特に、従業員数100～299人の規模の企業では20.8％と、他の企業と比較すると低い水準です。企業の導入が進まない理由として、「勤怠管理や給与計算が煩雑になる」との声が多く上がっています。

コスメディ製薬のチャレンジ

コスメディ製薬は、創業当初から多様性を重視してきました。この会社は、研究開発を専門とする企業で、人材の多様性を活かし、イノベーティブな成果を出し続けています。時間単位年次有給休暇制度の導入も、この方針の一環として位置づけられています。

人事総務部の主任である中村沙貴氏は、「企業全体の導入率が低い背景には、管理部門が従来のやり方を変えることに対する躊躇がある」と分析しています。一方で、コスメディ製薬は変化を恐れず、従業員が休暇を柔軟に取得できる環境を整えることを決定しました。

期待される効果

同社の2024年度の月平均所定外労働時間は10.2時間で、育児休業の取得率も男女ともに100％を達成しています。さらに、有給休暇の取得率は86.6％と、全国平均65.3％を大きく上回ります。新しい制度によって、通院や育児、趣味のための時間を確保し、従業員の人生が充実することが期待されています。

未来を見据えて

コスメディ製薬は「人とチームの進化」というサステナビリティ方針を掲げ、知性豊かな企業へと成長を続けることを目指しています。従業員の健康を維持し、個性を輝かせるために、新制度の活用を通じてもたらされる多様な価値を追求していきます。将来的には、多様性あふれる知性集団となり、TTS（経皮吸収治療）に基づく斬新なビジネスを築いていくことでしょう。