群馬で進化する介護: フィリピン出身介護士との心の交流を体験
群馬県高崎市に位置する社会福祉法人三山会が、令和7年度の「多文化共創カンパニー」認証を受けたことを記念した特別見学イベントが開催される。日付は2025年11月10日(月)、場所は三山会が運営する認知症グループホーム「三山ホーム北原」だ。このイベントは、介護の日の前日である11月11日を見据え、外国人介護士と利用者との交流の様子や、県独自の認証を取るまでのプロセスを報道関係者や福祉関係者に初めて公開するものである。
介護現場の深刻な人手不足
2025年には団塊世代が後期高齢者となり、介護需要がピークを迎えることが予見されている。加えて、介護現場での人手不足はますます深刻化しており、事業継続が困難な施設も増加。こうした状況の中で、三山会はフィリピンにルーツを持つ介護者を採用することで、多文化共創を実現し、さらには「人材不足の補充ではなく、優秀だから採用する」という理念のもとで活動を行っている。
特別見学イベントの詳細
この特別イベントでは、以下のプログラムが用意されている:
1.
現場見学:外国人介護士と利用者の交流を間近で見ることができる。
2.
運営者の解説:多文化共創カンパニーとしての認証を得るまでの軌跡を運営者自らが説明。
3.
トークセッション:国際介護リーダーによる対談を通じて、運営の実情を深く知ることができる。
この見学イベントは、報道関係者及び介護事業関係者を対象にしたものであり、定員は10名。参加費は無料だが、事前の申し込みが必要となる。
国際介護リーダー制度とは
三山会では、「国際介護リーダー制度」を設けており、これは外国人スタッフと日本人スタッフとの橋渡しとして機能する。この制度の下では、特定技能介護士が入国直後に日本人スタッフと同じシフトで勤務し、OJTを受けながら実務を学ぶ。加えて、月に一度の面談が実施され、不安や課題が共有される仕組みがある。こうした取り組みは、異なる文化や言語の壁を超え、チーム全体のコミュニケーションと成長を促進するために非常に重要な役割を果たしている。
イベント参加方法
参加を希望される方は、以下の連絡先までお問い合わせください:
社会福祉法人三山会の広報担当者まで。
本イベントに関しては、取材や撮影が可能であり、当日13時から17時の間に随時対応可能。また、個別取材時間の調整も受け付けている。
主催者について
この特別見学イベントの主催者である社会福祉法人三山会の事務長、天田広は群馬県高崎市に生まれ、フィリピン人の母と日本人の父を持つ。2021年には特別養護老人ホーム「みのわの里三山」を新設し、2024年に介護人材紹介の株式会社ミヤマリンクを立ち上げた。2025年には「三山ホーム北原」を開設し、多文化共創による新しい介護体制の実現を目指している。
うまく介護現場での国際色豊かな取り組みを伝え、今後の介護現場に新たな風を吹き込むこのイベントに、多くの方々の参加を期待したい。