肉食倫理を再考する企画展『Intentional Eater』が京都で開催
この夏、京都のビジュアル・カルチャー拠点である「FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)」において、肉食倫理を考える企画展『Intentional Eater 節度ある食卓 #01 肉食再考』が開催されることが決まりました。日程は、7月15日から25日までの11日間、私たちの食生活や肉食の背景について深く考える機会としてデザインされています。この展示は、4月から5月にかけて東京渋谷の「FabCafe Tokyo」で初めて開催され、多くの反響を呼び起こしました。
多様な価値観を考える
本展では、「なぜ肉を食べるのか?」「どのような肉を選ぶのか?」という基本的な問いから肉食の文化や倫理に焦点を当てています。普段あまり意識されないこのテーマを掘り下げることで、私たち一人ひとりが食の選択が持つ影響力を改めて認識することができます。
その一環として、RPGの要素を取り入れたゲームボーイを使ったミニ・ロールプレイングゲームが用意されており、参加者はさまざまな視点を体験できます。これにより、肉食についての問題意識をより楽しく、そして深く考えることができるでしょう。
オープニングイベントの詳細
展示初日には、公開企画会議が予定されており、展示の企画者である「土とデジタル」のメンバーや、関連するコミュニティのスピーカーが参加します。彼らは肉食を巡る多様な価値観を可視化しながら、来場者と共に議論を交わします。
- - 日時:7月15日(火)19:00 – 21:30(開場18:30)
- - 定員:20名
- - 参加費:無料(1ドリンク注文が必要)
- - 詳細ページ:イベント詳細
トークイベントも充実
また、7月17日(木)にはトークイベントも開催されます。「獣害を問い直すー人と野生生物、境界の再設計。」というテーマで、近年増加している獣害問題に対しての新たなアプローチが提案されます。
参加者は、日産自動車のプロジェクトや地域社会に根ざした草刈り活動など、さまざまな先進的な取り組みを学ぶことができます。
- - 日時:7月17日(木)18:00 – 20:30(開場17:45)
- - 定員:60名
- - 参加費:無料(1ドリンク注文が必要)
- - 詳細ページ:イベント詳細
残す課題と新たな視点
この企画展は、一見普通かつ当然に思われている肉食の背後に潜む方程式を問い直すことを意図しています。多くの人が直面する「肉を食べる」という選択が、個々の価値観や社会のあり方にどのように影響するのか、改めて考えさせられます。
「普通」「自然」「必要」とされる肉食の常識を問い直す心理学者メラニー・ジョイ博士の考え方を取り入れつつ、肉食主義と菜食主義の二項対立ではない、より多様なグラデーションを可視化することが本展の目指す方向性です。参加者は、「肉食」とは何かを考えるだけではなく、食事を通じた人間と自然との関係性を再設計するための重要な一歩を踏み出すことができるでしょう。
展示の詳細
- - 期間:2025年7月15日(火)から7月25日(金)
- - 時間:11:00-19:00
- - 会場:FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
- - 所在地:〒600-8119 京都市下京区本塩竈町554
本展示は入場無料で、カフェの座席利用時にはドリンクの注文が必要です。毎日の食卓における選択が、私たちの未来にどのような影響を持つのか、一緒に考えてみませんか?