キヤノンITSとセゾンテクノロジー、新たなデータ連携ソリューションを開始
先日、キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)と株式会社セゾンテクノロジー(以下、セゾンテクノロジー)が、業務データ交換を加速させるための新しい連携ソリューションの提供を発表しました。このソリューションは、キヤノンITSが提供する「EDI-Master Cloud」と、セゾンテクノロジーのiPaaSプラットフォーム「HULFT Square」を組み合わせたもので、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みに大きな役割を果たすことが期待されています。
ソリューションの背景と目的
最近、多くの企業がDXを推進するなか、システムのクラウド化が急速に進んでいます。この流れの中、特にEDIシステムにおいては、基幹システムの刷新に伴うクラウドへの移行が進む一方、複数の業務システムとの連携の必要性も高まっています。しかし、これには開発工数やコストの課題が伴い、多くの企業が頭を悩ませているのが実情です。
そこで、今回の連携ソリューションが登場しました。「EDI-Master Cloud」を企業間の商取引における電子データ交換のB2Bインターフェースとして位置づけ、これにより受信したEDIデータを、セゾンテクノロジーの「HULFT Square」を使用して社内外のシステムとスムーズに連携することが可能になります。この取り組みにより、データと基幹システムとの間でシームレスな連携が実現でき、業務効率が向上するでしょう。
連携の具体的な内容
今回の連携では、「HULFT Square」上で無償のアプリケーションテンプレートを提供し、顧客はこれを活用して自身の業務システムやSaaSとのデータ連携基盤を構築できるようになります。また、送受信するEDIデータの整形や加工、変換を行うETL機能も、本ソリューションの大きな特徴です。これにより、必要に応じてデータのバックアップも簡単に行えます。
具体的な利用イメージとしては、受信したEDIデータが「HULFT Square」を介して、基幹システムに連携されたり、基幹システムからEDIデータが送信されたりする流れが考えられます。これらのプロセスが自動化されることで、取引の迅速化が期待されます。
今後の期待される展望
キヤノンITSとセゾンテクノロジーは、この新たな連携ソリューションを通じて、さらなるビジネス価値の創出を目指しています。今後、両社はパートナーシップを強化し、企業のDX推進を支援するための新しいサービスやプラットフォームの提供を進めていく方針です。
特にキヤノンITSのデジタルイノベーション事業部門の村松氏は、この連携ソリューションに自信を持っており、企業間データのシームレスな連携がDX実現に貢献できると語っています。セゾンテクノロジーの石田氏も、EID-Master Cloudとの協力を強調し、顧客に最適なソリューションを提案していく意欲を示しています。
結論
キヤノンITSとセゾンテクノロジーの連携は、企業のデータ活用の新たなステージを切り開く可能性を秘めています。技術の進化により、ますます重要性を増すデータ連携に対し、両社の取り組みは注目されていくことでしょう。この新たなソリューションが、より多くの企業のDXを加速させることを期待しています。