山形市での新たな挑戦「AI甲子園 in やまがた」
山形市が主導する「AI甲子園 in やまがた」が、2023年からスタートします。このプロジェクトは、地元の高校生にAI技術を学ぶ機会を設けるために行われ、教育機関や企業、自治体が一体となって支援しています。目標は、デジタル人材の育成と地域の未来を担う若者を育てることです。
1. やまがたAI部の取り組み
「やまがたAI部」は、山形県内のさまざまな企業や学校、自治体の協力によって設立されたコンソーシアムです。令和2年8月から活動を開始し、AIに関心のある多くの高校生が参加し、高度な知識を体得するためのプログラムを提供しています。AI教育を通じて、デジタルスキルを備えた人材を育成することを目指しています。
令和7年度には県内から16校、県外から10校、さらにはせんだいAI部やひろしまAI部の多くの学校が参加予定です。この取り組みを通じ、多様なバックグラウンドを持つ生徒が集まり、切磋琢磨することが期待されています。
2. AI甲子園の概要
「AI甲子園 in やまがた」は、高校生が自らのAI技術について学び、その成果を発表するための大会です。令和3年に始まり、以来継続的に開催されています。競技は大きく「競技テーマ」と「探求テーマ」のふたつに分類され、参加者たちは自身の創造性と技術力を競います。
競技テーマでは、画像認識の精度を競い、将棋の局面を読み解くタスクがあります。探求テーマでは、各校が設定した自由な課題に対し、AIを活用した解決策を提案し発表します。昨年度の大会には、山形県内外から多くの高校生が参加し、特に台湾からの参加者も注目を集めました。彼らはAIを用いた課題解決に挑み、優れた発表内容が多くを占めました。
3. 具体的な成果例
過去の参加校からは、具体的な成果がいくつも発表されています。たとえば、山形市立商業高等学校では学校食堂の売上向上を目的とし、販売データを分析した結果、メニュー提案が功を奏し、過去最高の売上を記録しました。また、鹿児島や福岡からの参加校もそれぞれの地域に根差したアイデアでAIを利用した取り組みを展開しました。
4. クラウドファンディングでのサポート
このイベントでは、ガバメントクラウドファンディングを行い、高校生の学習や活動を支援します。目標金額は4,000,000円で、寄附金は優秀校への副賞として使われます。お返しの品は用意されていませんが、参加者の未来に大きな影響を与える貴重な経験を提供することが、このプロジェクトの使命です。
5. 実施情報
「AI甲子園 in やまがた」は、令和7年12月23日から令和8年2月28日まで実施される予定です。参加を希望される方は、公式サイトやふるさとチョイス等で情報をチェックしてください。
6. 結び
若きデジタル時代の担い手である高校生たちが集い、そこで生まれるアイデアと革新に期待が寄せられています。この「AI甲子園」への参加を通じて、山形から全国に広がる若い才能の芽を育てていけることを願っています。地域の未来を共に創造していくことが、今まさに求められているのです。