スタチン治療における新たな選択肢
株式会社レイデルジャパンが行った研究が注目されています。この研究では、キューバ産ポリコサノールと脂質異常症の治療薬であるスタチン(アトルバスタチン)との併用の可能性が前臨床研究により示され、国際学術誌『Pharmaceuticals』に成果が発表されました。今回は、スタチン治療環境下での併用時の生理学的変化について詳しく解説します。
研究の背景と目的
スタチンは、コレステロールを低下させる効果があるため、脂質異常症の治療において広く利用されています。しかし、スタチンだけでは改善しきれない症状や副作用があることから、新たな併用療法が求められています。レイデルジャパンは、キューバ産ポリコサノールがスタチン治療を補完できるかどうかを、動物モデルにおいて検証しました。
研究の方法
この前臨床研究では、高脂血症および高血糖状態を誘導したゼブラフィッシュモデルを用いて、以下の3つの群について比較分析が行われました:
1. スタチン単独投与群
2. ポリコサノール単独投与群
3. スタチンとポリコサノールの併用投与群
比較分析には、脂質関連指標や酸化ストレスに関連する指標、生存率、臓器組織、繁殖関連指標などが用いられました。
観察された生理学的変化
研究の結果、スタチンとキューバ産ポリコサノールの併用投与群では以下のような改善が見られました:
- - 異常脂質血症に関連する指標の改善傾向が確認されました。
- - 酸化ストレス関連指標の変化が安定化しました。
- - 肝臓や腎臓組織の損傷指標でも比較的安定した変化が観察されました。
- - 生存率や脳および網膜組織、繁殖指標にも安定した結果が得られています。
これらの結果は、スタチン治療が行われている環境においてポリコサノールを併用することで期待できる生理学的変化を示唆しています。
今後の展望
この研究は動物モデルを使用した前臨床研究のため、ヒトに対する有効性や安全性については今後の臨床研究によって実証される必要があります。レイデルジャパンはいずれ、スタチン治療下でのポリコサノール併用の臨床的意義や適用可能性をさらに探求していく予定です。
キューバ産ポリコサノールについて
本研究で使用されたキューバ産ポリコサノール(Raydel)は、サトウキビの葉や茎から抽出された成分です。この原料は、消費者庁によって度々機能性表示が認められており、次のような効果が期待されています:
- - 総コレステロールおよびLDLコレステロールの低下
- - HDL/LDL比の改善
- - 血圧の改善
- - HDLコレステロールの上昇
このポリコサノールは、日本国内では主にドラッグストアなどで販売されており、専門の薬剤師からも健康相談を受けることができます。
研究責任者のコメント
レイデル研究所の所長、チョ・ギョンヒョン氏は、「本研究を通じて、スタチンとポリコサノールの併用による生理学的変化を評価しました。今後はヒト試験を行い、臨床的意義や実用可能性を明らかにしていきたい」とコメントしています。
掲載誌『Pharmaceuticals』について
本研究成果が載せられた『Pharmaceuticals』は、スイスに拠点を置くMDPI出版社が発行する国際的な薬学専門誌であり、SCIEに収載されています。今後の研究に期待が寄せられています。