茨城県境町、愛媛今治市の山林火災支援の取り組み
2023年3月23日、愛媛県今治市で発生した山林火災に関するニュースが痛ましいものとなっています。この火災により、住宅や建物の延焼があり、避難指示が出されるなど、地域住民に甚大な被害が及びました。現在、迅速な救助活動が進められていますが、同時に復興へ向けた支援も必要とされています。
この状況を受け、茨城県境町は今治市に対する支援方法として「ふるさと納税の代理寄付」を開始しました。この取り組みは、被災自治体にとって経済的負担を軽減し、復興活動に専念できるよう助けることを目的としています。
代理寄付の仕組み
「ふるさと納税の代理寄付」とは、被災地の自治体が寄付金を受け付ける際、他の自治体がその受付を代わりに行う仕組みです。これにより、寄付者には税控除に必要な寄付金受領証明書が発行され、ワンストップ特例申請書の受付が行われることになります。この仕組みは、被災地の事務負担を軽減し、全国からの寄付をより円滑に募ることが可能となります。
茨城県境町がこの取り組みを始めた背景には、2015年に発生した関東東北豪雨の経験があります。この際、約20億円の被害を被った境町は、ふるさと納税を通じて多くの寄付を得る一方で、受け付け業務の負担が課題となりました。そこで、橋本正裕境町長は「ふるさと納税の代理寄付」の仕組みを考案し、導入することに至りました。
この枠組みは、2016年には熊本県の復興支援にも活用され、1億円以上の寄付が熊本県に届けられることとなりました。境町は、その後も全国各地の災害支援にこの仕組みを適用し、多くの自治体と連携してきました。
代理寄付受付の現状
愛媛県今治市への代理寄付は、ふるさとチョイス災害支援ページを通じて行われています。該当ページでは、寄付を希望する方が簡単に手続きを行えるため、今治市の復興を支援する手助けになります。具体的には、今治市代理寄付ページで寄付の受付が行われています。
今治市の代理寄付ページはこちら
また、岩手県大船渡市への支援についても同様に代理寄付の申請が行えます。
境町の取り組みは、全国の自治体間での相互支援モデルとしても評価され、境町は2016年のふるさとチョイスアワードにおいて「審査員特別賞」を受賞しました。このように、自らの経験をもとに他の自治体を支援するという形で、境町は持続可能な支援の道を歩んでいます。
まとめ
災害発生時の支援において、茨城県境町による「ふるさと納税の代理寄付」は、寄付者及び被災地双方にとって大きな助けとなる重要なシステムです。今後もこのような取り組みが広がり、全国的な支援の流れがさらに強化されることが期待されています。愛媛県今治市への支援にぜひご協力をお願いいたします。