三菱地所レジデンスが挑むインナーブランディング
三菱地所レジデンス株式会社は、顧客や社会から選ばれ続ける企業を目指し、経営ビジョンに基づく価値提供の重要性を再認識しています。しかし、ビジョン策定から10年以上が経過する中で、従業員の意識や行動に変化がないことが懸念されていました。この課題への対策として、2022年11月から始まったのがインナーブランディングプロジェクトです。このプロジェクトでは、従業員の挑戦や行動変容を促し、新たな風土を醸成することを目的としています。
プロジェクトの立ち上げ
プロジェクトは、提供価値の言語化から出発しました。経営層へのインタビューやワークセッション、さらには従業員を巻き込むワークショップを通じて、企業のコアバリューを抽出。そして、これらの情報を基に「Try for Happiness」というスローガンが策定されました。このスローガンを内外に浸透させるため、ポスターや研修映像を制作し、社内でのコミュニケーションを促進する取り組みを展開しました。
施策の多角的展開
具体的には、ポスターによる視覚的アプローチや、マネージャーによるワークショップ、さらにはグラフィックレコーディングを用いた参加型の施策が実施されました。これにより、従業員が自身の役割を再認識しつつ、「Try for Happiness」を体現する意識が高まることを狙っています。
変化の兆しと評価
プロジェクトが始まってから2年が経過し、従業員の意識の変化が見られるようになりました。全社的なアンケートによると、「変化が許されない雰囲気がある」との回答が、2022年の60.3%から2024年には9.3%に激減しました。また、ワークショップに参加した従業員の約96%が満足したと回答し、93%が新たな学びを得たと実感しています。これは、プロジェクトの成果が確実に現れている証拠と言えるでしょう。
株式会社揚羽の支援内容
プロジェクトの進行には、株式会社揚羽が関与しています。揚羽は、以下の支援を通じてプロジェクトを成功へと導きました。
1.
提供価値の言語化とスローガン策定
経営層や従業員とのダイアログから、本質的な提供価値を見出し、スローガンを策定。この過程で、理念を各個人の行動に結びつけるための基盤を整えました。
2.
インナーブランディング施策の企画・制作
スローガンの浸透を図るため、社内向けのポスターや研修映像、資料を制作し、メッセージを定着させるためのクリエイティブ支援を実施しました。
3.
ワークショップの設計・運営支援
横断的なワークショップの企画と運営を担当し、参加者間での対話を促進する設計により、「Try for Happiness」を実践するきっかけを提供しました。
結論
三菱地所レジデンスのインナーブランディングプロジェクトは、従業員に新たな挑戦の文化を根付かせつつあります。今後もこの取り組みを通じて、企業としての成長を続けていくことでしょう。今後の更なる進展に期待が寄せられます。