大日本印刷株式会社(DNP)が2025年7月から、自社の社用車に「DNP社用車管理サービス(Bqey:ビーキー)」の一環として、アルコール・インターロック機能を導入しました。この機能は、運転者に対するアルコールチェックを簡素化し、さらに酒気帯び運転を物理的に防ぐために設計されています。具体的には、ドライバーが専用機器を使って実施するアルコール検査の結果が、車両の起動に直結しているのです。基準値を超える場合、エンジンがかからなくなる仕組みを採用しており、運転者が試験を忘れた場合でも、車両の使用が制限されます。DNPでは、このアルコール・インターロック機能の導入を通じて、より安全な交通環境を創出し、飲酒運転を撲滅する社会づくりを目指しています。
導入の背景と目的
DNPがこの機能を取り入れる背景には、一般事業所で義務化されているアルコール検知器による検査義務があることが挙げられます。この確認は通常対面で行われますが、対面が難しい場合でも対処が求められることから、DNPは自社の運転手管理をより効率的に行うために、新たな技術を導入しました。
さらに、DNPはGlobal Mobility Service株式会社(GMS)や株式会社東海理化と共同でこの機能を開発しており、2025年1月から社用車向けに提供を開始しています。この技術は、車両の運転時において安全性を確保するだけでなく、運転手の日常的な負荷軽減にも寄与します。
アルコール・インターロック機能の効果
この機能を導入したことによっての主な効果の一つは、運転手への24時間365日の点呼が実施可能になった点です。これにより、運転手及び安全運転管理者の管理負担が大幅に軽減され、運営の効率化が図られています。また、運転前後の安全状態の確認がスムーズになり、業務上の手間が省かれるため、ドライバーの健康管理も強化されます。
DNPでは、企業内での法令遵守の徹底を進めるために、従業員の研修や教育を通じたコーポレート・ガバナンスの向上にも努めています。この新しいアルコールチェック機能の導入は、その取り組みの一環であり、これまで以上に厳格な運用を促進することを目的としています。
セミナーの開催
DNPは、導入効果を広く知らせるために、2025年10月16日(木)にオンラインセミナーを開催します。セミナーでは、社用車へのアルコール・インターロック機能の導入効果を詳しく解説し、実際の運用方法や今後の展望についても触れる予定です。参加者数は限られており、興味のある方は早めに申し込むことが推奨されます。詳細な情報と申し込み方法は、DNPの公式ウェブサイトで確認できます。
今後の展望
DNPは、今後も多様な業種に向けて「DNP社用車管理サービス(Bqey)」とアルコール・インターロック機能の提供を進めていく方針です。これにより、安全運転の促進を支援し、飲酒運転の撲滅に貢献することで、さらなる安全社会の実現を目指すとしています。また、自社の活用範囲を広げ、効果を国内外に展開し、企業や自治体との連携を強化していく予定です。DNPの取り組みは、企業としての責任を果たすのみならず、地域社会への安全への貢献にもなることが期待されています。