島津製作所のDX推進
2024-10-09 18:39:45

島津製作所がDX推進に向けてDomoを活用したデータ改革の全貌

島津製作所がDX推進に向けてDomoを活用したデータ改革の全貌



株式会社島津製作所は、1881年に設立され、2025年には創業150年を迎える歴史ある企業です。社是に「科学技術で社会に貢献する」を掲げ、常に技術革新に努める中で、最近ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進にも力を入れています。ここでは、同社がクラウド型データ活用プラットフォーム「Domo」をどのように活用し、全社的なデータ活用を進めているのか、その取り組みについて詳しく見ていきます。

Domo導入の背景



島津製作所は、最近の経営成績においても好調で、2024年3月期には連結売上高が5,119億円に達し、売上高と営業利益は4期連続で過去最高を記録しました。この背景には、中期経営計画の強化として掲げられた「DX推進」の戦略があるのです。

2019年に「データに基づいた製造」の実現を目指してDomoを製造部門に導入した時、同社のDX・IT戦略統括部の山川大幾氏がデータ活用の仕組みを構築し、情報収集とデータ加工を迅速に行える体制を整えました。これにより、MAIC(測定、分析、改善、管理)のサイクルが適切に機能し、製品の棚卸削減にも成功しました。

データ活用定着化のための施策



製造部門の成功を受け、山川氏は社内の「データアンバサダー」として活動し、データ活用の啓蒙活動やトレーニングを実施。これによりデータを活用する人材の拡充を図りました。一方で、全社的なデータドリブン文化の確立には課題が残りました。この課題を解決するため、以下の取り組みが行われました。

1. 発想の転換



Domoの活用を単なるデータの可視化からアクションを生むためのダッシュボードへと再定義しました。具体的な経営課題を明確にし、KPI設定を通じて行動につなげることが当初の目的でした。

2. リアルタイム情報共有



グローバルSCMセンターでは、需給バランスの崩れや物流停滞の課題に対して、リアルタイムなデータ収集とダッシュボードの作成が行われました。この結果、サプライヤーへの情報共有にかかる工数を月間51時間削減しました。

DX人財育成の取り組み



島津製作所は、ロールモデルを基にした100名のDX人財育成プログラムを開始しました。特に「Domo Dive Program」という伴走型の研修を設け、受講者にはデータを生かした意思決定能力が養われています。実際に、受講者は従来の工数を60%削減する成果を上げ、この成果は社内の改善大会で表彰されています。

継続的な人材育成



今後、島津製作所は100名のビジネスアナリストを育成することを目指し、効率的な研修の継続に努めています。Domoを活用して人間の成長段階を把握し、一人ひとりが自立できる環境を整えているのです。山川氏は「Domoを使った人財育成が企業文化となり、今や欠かせない存在になっています」と語ります。

企業文化の醸成



最後に、Domoの導入によって形成された全社的なデータ文化は、今後さらに企業の成長を支える重要な要素となるでしょう。島津製作所は、データを活用した意思決定を行いながら、DXのさらなる推進を図っています。これにより、科学技術での社会貢献と共に、持続可能な成長を志向していく姿勢が見て取れます。


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会社情報

会社名
ドーモ株式会社
住所
東京都渋谷区神宮前 1-5-8神宮前タワービルディング14F
電話番号
03-6741-7020

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