九州電力、ESGデータ管理ツールの導入でサプライチェーンの効率化を実現
九州電力株式会社は、サステナブル・ラボ株式会社が提供するESGデータ管理ツール「TERRAST for Management」(以下「T4M」)を導入し、運用を開始しました。この取り組みは、サプライヤー向けのESG調達アンケートの運用を効率化し、より高度なデータ管理を実現することを目的としています。
導入の背景
九州電力は「ずっと先まで、明るくしたい」というブランドメッセージのもと、良質なエネルギーをお客様に提供し、地域課題の解決に貢献するためのサステナビリティ活動を推進しています。九州地方には数百社の取引先やサプライヤーがおり、これまで彼らのサステナビリティへの取り組みを把握するためにアンケートを用いて情報収集を行ってきました。
しかし、サプライヤー全体を巻き込み、よりダイナミックかつ定量的なESGの推進が求められていたため、当社が開発したT4Mの導入に至ったのです。これにより、ESG管理の効率化だけでなく、情報の可視化や分析を高度化することが期待されています。
導入の目的
1.
定性的情報の定量化:これまでの情報収集方法を見直し、定量化することで、情報の比較や分析を可能にし、ESG情報管理の効率化を図ります。
2.
エンゲージメントの向上:情報収集後は、サプライヤーとのコミュニケーションを強化し、相互理解を深めていきます。
3.
DX化の推進:マニュアル管理からの脱却を目指し、デジタル化を進めます。
4.
情報開示スタンダードの遵守:非上場企業のESG情報開示に関するスタンダードに基づいた情報収集を行い、可視化します。
5.
独自の情報収集:九州電力はオリジナルの質問項目をT4Mにカスタマイズし、独自のデータ収集を行えるようにしました。
6.
サポート体制の構築:特にESG情報開示に不慣れな非上場企業に向けて、入力や計算プロセスのサポートを提供しています。
このように、九州電力はT4Mを通じて、サプライチェーン全体のESG推進をさらに深化させ、地域社会へ貢献していく計画です。今後も多数の事業者に対してESG情報の可視化や管理の強化を進めていく考えです。
TERRAST for Managementの特長
「TERRAST for Management」は、取引先のESGデータ全般の管理や簡易分析機能を備えています。サステナビリティ指標を可視化し、入力されたデータから定量的なスコアリングや新たな示唆を提供することが可能です。さらに、サプライヤーからの情報を自動で集計し、連結会計にも対応しています。
今後の展望
この取り組みの一環として、2025年1月に「サプライチェーン全体のESG推進(仮)」というウェビナーを予定しており、詳細は随時ウェブサイトで発表されることになります。
九州電力とサステナブル・ラボの連携によるESGデータ管理の進化は、持続可能な社会の確立に向けた重要な一歩となるでしょう。興味のある企業は、サポートを受けられる機会があるため、是非定期的に情報をチェックしてください。