大阪市立自然史博物館特別展「学芸員のおしごと」
大阪市立自然史博物館では、第56回特別展「学芸員のおしごとー集める・調べる・伝えるー」が開催されます。この特別展は、市民に対し学芸員の仕事を知ってもらうことを目的に企画されました。学芸員は博物館の根幹を支える存在であり、展示の企画や標本の収集、研究を行う重要な役割を担っていますが、その活動内容はあまり知られていないのが現状です。この展示会では、学芸員がどのように標本を収集・管理し、また研究を進め、社会に情報を発信しているのかを多角的に紹介します。
1. 特別展の概要
- - 名称: 第56回特別展「学芸員のおしごとー集める・調べる・伝えるー」
- - 主催: 大阪市立自然史博物館
- - 会期: 令和7年11月1日(土)~令和8年2月1日(日)
- - 開館時間: 9:30~16:30(入館は16:00まで)
- - 休館日: 月曜日(休日の場合はその翌平日)、年末年始(12月28日〜1月5日)
- - 会場: 大阪市立自然史博物館ネイチャーホール(〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23)
- - 観覧料: 大人500円、高校生・大学生300円 (特別展フリーパスもあり)
- - 後援: 大阪府教育委員会、大阪市教育委員会
2. 展示構成と主な展示内容
特別展では「学芸員のおしごと」について、いくつかのセクションに分かれて展示が行われます。
学芸員がどのような業務に携わっているのかを紹介するセクションでは、基本的な役割からスタートします。
標本がどのように集められ、保管されているのかを展示します。様々な標本の実物が展示され、標本作成の過程や使用される道具も紹介されます。たとえば、昆虫標本の乾燥法や液浸標本の保存方法、研究者や市民から寄贈された新しい標本などが取り上げられます。
標本は単なる収集物ではなく、多くの研究者に利用され、様々な学問での重要な資料となります。学芸員が行う研究の一端や標本の調査法についても触れられます。
標本の保存状態を保つための注意点や適正な環境管理についても詳しく説明されます。これにより、標本が未来にわたって利用され続けるための努力が伝わるでしょう。また、標本に対する脅威や保護手段についても言及されます。
展示される標本の選定やその背後にあるストーリー、また展示用と研究用の標本の違いについても学ぶことができます。
博物館の枠を越えた教育活動や市民参加のプログラム、野外観察会などが紹介されます。市民科学の取り組みを通じて、地域と自然史博物館のつながりがどのように深まり、地域社会の教育化が進んでいるのかが理解できる内容となっています。
3. 同時開催の「ジュニア自由研究・標本ギャラリー」
特別展の会場では、学生たちが制作した標本や研究結果を発表するジュニア自由研究・標本ギャラリーも同時に開催されます。高校生以下の自由研究の内容や標本作りの相談ができる機会が持たれるため、子供たちにとって学芸員の仕事に触れる大切な場となります。
4. 関連イベント
特別展に合わせて、国内外の博物館で活躍する講師を招いた講演会も予定されています。参加者は、最新の研究動向や博物館の役割について学べる貴重な機会です。また、学芸員によるギャラリートークや子ども向けワークショップも実施され、様々な年齢層の方々が参加できるイベントに仕上がっています。
この特別展は、博物館や自然史に興味を持つすべての人々にとって、訪れる価値のある展示となっています。ぜひこの機会に、学芸員の仕事を知り、自身の理解を深めてみてはいかがでしょうか。