新たなフードホール戦略
2022-10-17 09:00:01

食の阪神が挑む新たなフードホール戦略とは?

食の阪神が新たなフードホール戦略に挑む



“食の阪神”として知られる阪急阪神百貨店の梅田本店は、2021年に新たに飲食フロア「阪神大食堂」をオープンしました。これにより、約7年間の建て替え工事を経て、より現代的で洗練された食の体験が提供されるようになりました。オープンから1年が経過した今も、連日多くの来客が訪れるこの繁盛ぶりは、特にフードホールの成功と密接に関連しています。

OMOによる組織再編



2022年春、阪急阪神百貨店は店頭とオンラインを融合させるため、関連部署の組織を再編しました。OMO(Online Merges with Offline)戦略を中心に据えたこの改革は、販売推進部が核となり、営業現場やサポート部門が連携して「OMOモデル」を構築することを目指しています。この方向性は、7年間の建て替え期間中に進められてきたデジタル化の流れを反映したものです。

目的来店へと転換



フードホールの立ち上げに際して、鈴木氏と小黒氏は、「目的来店」を狙いました。顧客が阪神百貨店に訪れる理由を「衝動来店」から、「目的」となる飲食体験の提供へとシフトさせることを目指しました。

国内初のプレミアムルーム



鈴木氏は、アメリカでの視察を通じてフードホールの新たな形態に着目しました。彼は、少人数で好みに合わせた料理を別々の店から注文し、気軽に楽しめるフードホールが日本でも受け入れられると感じました。また、「プレミアムルーム」という個室の設定が、百貨店らしい顧客視点に基づいたユニークな空間を提供すると考えました。

このプレミアムルームの予約モデルには、EPARKシステムを活用しています。予約を事前に行うことで、待ち時間なく席に着くことができ、料理が席まで運ばれます。これは、顧客のニーズに応じた画期的な仕組みとして、高く評価されています。

EPARKシステムの活用



フードホールのリニューアルプロジェクトでは、若年層の集客強化が目標の一つです。EPARKシステムを導入することで、特に回転寿司や焼肉店などで使い慣れた若い世代の取り込みに成功しています。

また、席予約と順番待ちのシステムが併用されており、混雑を回避しながら席の回転率を向上させる工夫がなされています。新たに導入された「日時指定順番待ち」機能は、利用者にとってストレスの少ない体験を提供しています。

課題と未来への展望



運用から1年を経た今、得られた気づきや顧客の期待に応えることの重要性を強く実感していると鈴木氏と小黒氏は語ります。デジタル化が進む中で顧客が「待つ」ことに対するストレスは、これまで想像以上に大きな課題であることもわかりました。

彼らは、フードホールの利用シーンや予約方法、注文方法においても細かく配慮し、お客様目線での分かりやすさを追求していくつもりです。さらに、もともとのカジュアルな楽しみ方を大切にしながら、プレミアムルームの利用形態をシーンに応じて進化させることも検討しています。

インバウンド需要の回復が見込まれる中、阪神大食堂フードホールが新しい観光名所としての地位を確立することに期待が寄せられています。

会社情報

会社名
株式会社EPARKグルメ
住所
東京都豊島区池袋二丁目9番4号 池袋MSビル8階
電話番号
03-6388-0037

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