大学生が取り組む震災復興支援
2023年3月9日から13日、宮城県亘理郡山元町において、特定非営利活動法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)が144名の大学生による震災復興支援活動を行いました。14年前に発生した東日本大震災からの復興が進む中、現地のニーズが変わってきた今、再びその必要性を探ろうという意図があります。
「見捨てられた被災地」の再生
震災直後、山元町はメディアからの注目を受けることもなく、孤立した状態でした。しかし、IVUSAは2012年からこの地域で復興活動を開始し、地域住民とともにコミュニティビジネスや地域の再生に向けたいくつかのモデルを構築してきました。活動の成果を通じて、山元町は少しずつ生まれ変わりを見せています。
2023年の活動では、慰霊や意識を新たにするための追悼式、点灯式への参列が行われ、運営の補助を通じて地域の人々とふれあいながら、復興について考える貴重な経験を学生たちは得ました。この機会を通じて、参加者は「復興」「防災」「命を守ること」といったテーマについて深く考える時間を持ちました。
現地のニーズを把握することの重要性
14年間にわたり支援を続けてきたIVUSA。しかし、時が経つことで地域のニーズは変化しています。学生たちは現地の人々と交流し、何が今必要なのかをダイレクトに聞き取ることが求められています。特に、震災から年数が経過するにつれ、単なる物資や金銭的な支援から、精神的な支えや地域の活力を取り戻すことがより重要になってきているのです。
学生たちは、この5日間の活動を通じて自己成長を図り、これからの時代を生き抜くための新たな視点や力を身につけることを目指します。将来的には、彼らの経験がどのように社会に還元されるかも期待されます。
新たな課題に向き合う
そして、この活動は学生たちにとって単なるボランティアの枠を超えています。「自分たちが何をできるのか」という問いは、今後の復興活動においても最大のテーマとして残るでしょう。参加した大学生たちは、自分自身の成長や将来の進路にもつながる貴重な経験を得て、帰路につきました。
IVUSAはこれからも、山元町や他の被災地と連携しながら、持続可能な復興のための支援活動を続けていくことを誓います。この活動の模索が、他の地域にも広がることを願うばかりです。