UXインテリジェンス協会設立の背景と目的
昨今、日本企業の間でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展し、経営上の重要な課題の一つとなっています。しかし、ビッグデータやAIといった新技術の導入が進む一方で、思うようなビジネス成果を上げられない企業も多く、その結果、部分的なDX推進に疑問を持つ声が高まっています。そこで注目されているのが「ユーザーエクスペリエンス(UX)」です。
近年、DXを進める上で、単に技術を導入するだけでなく、より本質的な価値創造を目指す企業が増えてきました。その一環として、「優れたUXの実現」がその重要な目標として挙げられています。デジタル化が進む世界では、様々な産業と社会が広くデジタルに結びつき、相互に作用する「アフターデジタルの世界」が予測されています。UXインテリジェンス協会(UXIA)は、この環境で「豊かなUX」を構築することを目指しています。
UXIAの理念は、ユーザーが自由に選択できるUXに溢れた社会を創出することです。そのためには、新たなUXの提供を通じて、企業と社会がテクノロジーの支配を受けることなく進化していく必要があります。このアフターデジタル時代において、UXインテリジェンスをもって『より自由で豊かなUX』を企画・実現することが望まれています。
UXIAの具体的な活動内容
UXIAは、設立以来、次のような具体的な活動を展開していく予定です。まず、UXインテリジェンスの普及促進を目指し、国内外における優れたUXの事例を発掘・共有する活動を行います。交流会や表彰制度を通じて、質の高いUX事例を紹介し、広めていく計画です。
また、UXインテリジェンスの標準化を図るため、資格制度の創設や検定の実施なども検討しています。これにより、UXインテリジェンスの理解が深まり、広範な実践が促進されるでしょう。さらには、実践的な知識を習得するための学習環境の整備を進め、経営者や従業員がUXの専門知識を普及させる支援を行います。
UXIAの活動は、協会理念に共感する企業や団体、教育・研究機関などの法人に参画してもらう形で進められます。最初のうちはDXを推進する法人を対象としていますが、将来的には一般の個人にも参加を呼びかけ、DX人材を育成することを目指します。
一般社団法人UXインテリジェンス協会の概要
- - 設立日: 2021年5月19日
- - 所在地: 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル10階
- - 事業内容:
- UXインテリジェンスの普及促進
- 高品質UX事例の発掘・共有(交流会や表彰等)
- UXインテリジェンスの標準化(資格制度の創設等)
- 実践知習得に向けた学習環境の整備
代表者には、株式会社ビービットの代表取締役である遠藤直紀氏を迎え、その他の理事にも業界の第一線で活躍するメンバーが名を連ねています。UXインテリジェンス協会は、メンバー企業が「より良いUX」に満ちた社会を創るための能力を高めることを目的としています。
ウェブサイトはこちらです:
UXIA公式サイト