社会課題に立ち向かう革新的資金提供モデル
最近、社会的な課題解決への関心が高まり、多くの団体が様々な取り組みを行っています。その中でも特に注目を集めているのが、認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会が提案する「アウトカムファンド for IMM」です。これは、社会的課題に取り組む事業者が「アウトカム」つまり、事業によって生み出される効果を測定し、その成果に応じて資金が提供されるという革新的なモデルです。
このファンドは、1年目にして全参加団体が目標値を上回る成果を収めたと報告されています。その詳細を見ていきましょう。
アウトカムファンドの仕組み
「アウトカムファンド for IMM」では、事業者とファンドの間でアウトカムに基づく資金提供の契約が結ばれます。事業が設定した特定の成果に合わせて資金が支給される仕組みで、これにより事業者は自身の活動の効果をより可視化しやすくなります。
さらに、このファンドは「インパクト測定・マネジメント(IMM)」の導入を支援します。IMMは事業の効果を測定し、それをもとに意思決定や事業改善を行う体系的な取り組みです。これにより事業者は自身の活動のインパクトを深く理解し、持続可能な改善を目指すことができます。
このように、アウトカムファンドは単なる資金提供にとどまらず、事業者が柔軟に戦略的リスクを取ることを可能にし、革新的で実効性のある取り組みを促進します。
1年目の成果
初年度のプログラムには、全国から選ばれた4つの団体が参加し、それぞれ異なる社会課題に取り組みました。中でも、キズキの「何度でもやり直せる社会をつくる」という理念、CNCの「生きるを進化させる」、スタンドバイの「助けたい人を助けられる社会をつくる」、LivEQuality HUBの「母子家庭に住まいとつながりを届ける」といったミッションは、社会的な意義を持った活動です。各事業者は、IMMを通じて成果を測定し、その結果が目標を大きく上回ることに成功しました。この成果は、今後の活動に大きな励みとなることは間違いありません。
今後の展望
今後、このアウトカムファンドは年間最大1,000万円の資金を3年間提供します。これにより、参加事業者はイノベーションを推進し、質の高いアウトカムの創出を支援することを目指しています。また、収集されたデータは、事業の有効性に関する貴重な知見として集約され、今後の活動に活用される見込みです。日本ファンドレイジング協会はこの知見を形式知化し、広く活用を進めていく方針です。
お問い合わせ
「アウトカムファンド for IMM」に関する詳細や質問は、認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会の事務局までどうぞ。担当の松島が対応します。[Email:
[email protected]]
社会課題に立ち向かう新たな試みが、今後どのような結果を生むのか、引き続き注目が集まります。