介護現場の新技術
2025-02-28 15:29:54

介護現場を変える、TANOTECHの新しい「TANO+」実証実験の成果

TANOTECHとHITOWAケアサービスの協力による新たな実証実験



2023年、TANOTECH株式会社は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による採択事業として、介護・福祉現場における日本の高齢者支援の新たな可能性を示す実証実験を行いました。
この実証実験では、HITOWAケアサービス株式会社が運営する有料老人ホーム「イリーゼ横浜旭」で老人ホームの入居者を対象に、TANOTECHが開発した、日常生活動作(ADL)の機能向上とフレイル予防を目的としたモーショントレーニングツール「TANO+」を使用しました。このツールは、従来の「TANO」を基に新たな機能が加わったもので、参加者が楽しみながら体を動かすことを可能にします。

実証実験の概要と成果



実施期間は2024年の11月から12月にかけての約4週間で、対象者は「イリーゼ横浜旭」に入居している65歳以上の高齢者22名でした。このうち、週に2回以上参加した17名について、運動機能と口腔機能の向上具合を測定しました。

レクリエーション運動は週1~3回、1回30分のプログラムで実施し、その結果、運動機能においては「5回立ち上がりテスト」、口腔機能においては「『タ』の発声回数」の両方において有意な改善が見られました。
具体的には、自立起立可能で参加した12名は、自立して立ち上がる動作を繰り返す時間を参加前の22.9秒から13.6秒に短縮しました。また、発声テストにおいては、参加者は参加前の平均13.1回/5秒間が、参加後には20.4回/5秒間に増加し、重要な改善が確認されました。

TANO+の新たな可能性



TANOTECH社は、「TANO+」を通じて、利用者が自主的に参加したくなる環境づくりに努めています。このツールの特長は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れており、参加者が楽しみながら自発的に体を動かす機会を提供する点です。イリーゼ横浜旭での実証を経て、上記の点においても参加者の健康状態にプラスの影響を与えたことが確認されました。

今後はさらに、遠隔参加が可能なコミュニティ作りや、新たな形のコミュニケーション手段の開発を進め、介護者の負担軽減にもつなげていく予定です。ロボットが支援する司会やチュートリアル機能を搭載することで、より多くの高齢者が参加しやすくなる環境を構築していく計画が進行中です。

HITOWAケアサービスとの連携の重要性



HITOWAケアサービスとの連携は非常に重要です。運営する「イリーゼ」には全国に144の施設があるため、これらの施設でも「TANO+」を展開することで、多くの高齢者に恩恵をもたらすことが期待されています。
TANOTECH社は、介護現場のニーズや利用者のフィードバックをしっかりと反映させながら「TANO」の機能を進化させ、実用性の高いツールを提供していくことを目指しています。

結論



これらの取り組みは、単なる技術の導入だけではなく、高齢者自身の健康促進、さらには介護者の負担軽減に資するものです。「TANO+」の実証実験によって得られた知見や成果をもとに、今後も介護の現場でのさらなる支援へつなげていくことが期待されます。今後の動向に注目が集まります。


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会社情報

会社名
HITOWAホールディングス株式会社
住所
東京都港区港南2‐15‐3品川インターシティC棟
電話番号
03-6632-7700

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