新たな浸水検知センサのモニター利用が開始
近年、日本全土で水害が多発している中で、多くの自治体が危機管理型水位計や防災カメラの設置を進めています。しかし、これらの設備は数百万円という高額な設置費用がかかり、限られた場所にしか設置できないのが現状です。こうした背景を受け、兵庫県南あわじ市で新しい浸水検知センサ「KAMEKER2」のモニター利用が始まりました。
実証実験の背景
この浸水検知センサは、2019年7月から京都府福知山市内で実証実験が始まりました。現在も福知山市内の15ヶ所で実験が進行中です。今後、2021年春にはより多くの地域での導入が期待されています。
市民からは、防災カメラや河川水位の情報を見ても実感がわかず、自己防衛につながらないという意見が多く寄せられていました。そこで、身近な場所での浸水情報を直接通知してくれるセンサの必要性が高まっていました。
KAMEKER2の特長
KAMEKER2は、内水氾濫時に早期に浸水する道路脇や水路脇に設置することを想定しています。これにより、住民に直接浸水情報を提供します。以下がその特異な特徴です。
1.
シンプルで低価格: シンプルな機能で、低コストを実現。
2.
電源工事不要: 乾電池駆動、セルラー通信式で設置が簡単。
3.
設置の自由度: LTE通信が届けばどこでも設置可能。
4.
LINE通知: 浸水を検知すると自動でLINEに通知。
5.
地図表示: 浸水が発生した地点が地図上で確認できる。
浸水アラートマップと管理画面
KAMEKER2を登録すると、浸水を感知した際にLINEで通知が届き、浸水アラートマップも利用可能になります。赤色で浸水地点が表示され、簡単に状況を確認できます。また、購入者専用の管理画面により、センサの設定や通知メッセージの編集などが手軽に行えます。
今後の展望
このセンサは従来の水位計や防災カメラとの競合を目的とせず、迅速な初動対応を促進するための補完的な役割を果たすことが期待されています。2020年度中に自治体向けのモニター利用が行われ、2021年度には複数の自治体への導入を目指します。
亀岡電子のビジョン
亀岡電子は設立40周年を迎えるセンサメーカーです。工場向けのFAセンサを製造してきましたが、今後は一般社会の安全を守る製品の開発にも力を入れていきます。これからも「水を知る水を知らせる」という理念のもと、オリジナルブランド「KAMEKER」での活動を進めていく所存です。
お問い合わせ
興味を持たれた方は、亀岡電子の営業部、澤田晃仁までご連絡ください。