AIによるラダープログラミングの自動化プロジェクト
Airion株式会社と長野オートメーション株式会社が新たに手掛けるのは、AIを活用したラダープログラミングの自動生成プロジェクトです。このプロジェクトは、生産設備の製作においてエンジニアの負担を軽減し、作業時間を短縮することを目的としています。
プロジェクトの背景
生産設備の開発は、製造業における複雑なプロセスであり、特にPLC(プログラマブルロジックコントローラ)のラダープログラミングには多くの時間とスキルが要求されます。従来の手法ではエンジニアの負担が大きく、時間とリソースを効率的に活用できないという課題がありました。これらの問題を解決するために、Airionと長野オートメーションはAIを活用し、より効率的かつ高品質な生産設備の開発を目指すこととなりました。
AI開発の具体的内容
このプロジェクトでは、以下の2つの主要な開発内容が計画されています。
1. 基本的なラダープログラミングの生成
AIは、製品の図面情報をimages recognition技術を使用して読み取り、その情報をもとに標準化されたラダープログラムを自動生成します。これにより、エンジニアが手動で作業する時間を大幅に短縮することが可能になります。
2. 応用的なラダープログラミングの生成
蓄積されたラダープログラムデータを基に、LLM(大規模言語モデル)を使用してプログラムの調整を行います。これにより、よりカスタマイズされたプログラムの作成が実現し、特定業務への最適化が可能になるでしょう。
今後の展望
Airionと長野オートメーションは、開発したAIの精度向上に向け、今後も積極的に取り組んでいく方針です。具体的には、以下のようなステップを踏む計画です。
- - 学習データの継続的な収集
- - ユーザーからのフィードバックを活用した学習
- - PLC専用ソフトウェアとの連携機能の実装
- - システムのユーザーフレンドリー化
- - 機械設計領域における他のAI活用の検証
このプロジェクトは、製造業におけるAIソリューションの新たな可能性を示すものであり、エンジニアがより付加価値の高い業務に集中できる未来を切り開くことが期待されます。
会社概要
Airion株式会社
東京大学発のAIベンチャーで、製造業向けに特化したAIソリューションを提供。画像処理や音声処理、生成AIを駆使し、設計・開発から生産に至るまで幅広い領域でAIを導入しています。
長野オートメーション株式会社
自動化やFA装置の設計・製作を手がける企業で、顧客ニーズに応じた生産システムの開発を行います。さまざまな産業分野において、実績を積み重ねています。
詳細については、各社の公式HPをご覧ください。