ヤマウと延岡市、脱炭素への挑戦
株式会社ヤマウ(福岡市)は脱炭素社会の実現に向けて、宮崎県延岡市およびタケ・サイト株式会社(静岡市)と連携協定を締結しました。この協定に基づき、大気中の二酸化炭素(CO2)を直接捕集する技術を活用し、実証実験を行います。
実証実験の内容
実証実験では、延岡市内の生コン工場から無償で調達したコンクリートスラッジを使い、廃線となった高千穂鉄道のトンネル内でCO2を吸収させるプロセスが進められます。具体的には、コンクリートスラッジを砕いて水を加え、乾燥させる手作業を繰り返すことで、1トンあたり約160kgのCO2を吸収します。この技術は、廃棄物を有効活用しながら、環境保護に寄与するものとなっています。
コンクリートスラッジの現状
コンクリートスラッジは、日本全国で年間約160万トン生み出される産業廃棄物です。最近の環境問題への対応として、これを活用することで低コストでCO2を回収し、持続可能な資源として再生することが期待されています。
ダイレクト・エアー・キャプチャー(DAC)とは
DAC(Direct Air Capture)とは、大気中からCO2を直接回収する技術のことを指します。今回のプロジェクトでは産業廃棄物を材料に使用することで、低コストでのCO2取り込みが可能になります。生成された再生炭酸カルシウムは、カーボンネガティブなコンクリートや工業用の炭酸カルシウムの代替品として利用される見込みです。
ヤマウの脱炭素への取り組み
株式会社ヤマウは、全国の主要コンクリートメーカー50社が参加する「aNET ZERO」に加入し、2040年までのNET ZEROを目指す挑戦をスタートしました。この取り組みの一環として、環境省が提唱するデコ活「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」にも賛同し、2023年10月には「デコ活宣言」を行いました。
このように、ヤマウの取り組みは地域の環境だけでなく、広く日本全体の脱炭素社会の実現への貢献が期待されます。
ヤマウの公式ホームページ:
ヤマウ