日高市の官民連携地域金融力促進事業
埼玉県日高市では、観光振興と地域の資金循環を促進するために官民連携による新しい取り組みが始まりました。この取り組みは、埼玉りそな銀行と地域デザインラボさいたまが中心となり、「日高市官民連携地域金融力促進コンソーシアム」を組成する形で進められています。2026年6月24日に内閣府の「令和7年度官民連携地域金融力促進事業」の連携モデル実践として全国で唯一採択されました。ここでは、その背景や目的、具体的な進め方を詳しく見ていきます。
1. 取り組みの背景と目的
日高市の西部に位置する巾着田エリアでは、毎年秋に「巾着田曼珠沙華まつり」が開催され、多くの観光客が訪れます。しかし、観光需要はこのシーズンにしか集中しておらず、他の季節における雇用創出や消費拡大が課題となっています。また、公共用財産のさらなる利活用も必要とされています。
そこで、地域デザインラボさいたまはこれまでにも巾着田での河川利活用実証実験を支援してきました。この実績を通じて、観光資源としての可能性を探求しつつ、今後は公共用財産の活用を通じて観光振興と資金循環の促進を目指す取り組みが始まるのです。
2. 巾着田の観光資源を生かしたまちづくり
日高市では、古民家などの公共財産を活用し、通年型の観光地としての整備を目指した「日高市巾着田エリア観光まちづくり基本構想案」を策定します。埼玉りそな銀行とラボたまがその策定を支援し、地域事業者の進出や投資を促進することで、地域とのつながりを持つ「関係人口」の定着を図ります。
この構想の実現により、地域内に資金が循環する仕組みを築き、観光産業を支える人々や企業が根付くことを目指しています。同時に、地域の特色を生かした事業展開が行われることで、観光客の誘致も期待されます。
3. 参加企業の役割と支援内容
このコンソーシアムには、埼玉りそな銀行や地域デザインラボさいたま、日高市が参加しています。各参加主体の役割は以下の通りです:
- - 地域デザインラボさいたまは、基本構想案に関する調査・検討や事業スキームの構築、地域資金循環施策の実証を担当します。
- - 埼玉りそな銀行は、セミナーの実施やまちづくり相談窓口を設置し、地域金融力の向上を支援します。
- - 日高市は、全体の調整を行い、構想案の策定を推進します。
これらの役割分担によって、地域の課題の整理から事業化、資金供給に関するスキームまで、一貫した支援の流れを構築し、地域コミュニティの活性化を狙っています。
4. 長期伴走型まちづくり支援モデルの構築
日高市官民連携地域金融力促進コンソーシアムは、地域課題を解決するために長期伴走型の支援モデルを構築し、その成功体験を他地域にも広げていくことを目指しています。セミナーや意見交換会を通じて、多様な関係者の参加を促し、持続可能な地域の発展を模索することが、この事業の核心です。
様々な施策や取り組みによって、日高市は地域の魅力を高め、持続可能な観光まちづくりを進めていきます。今後の展開に期待が寄せられる中、地域住民や企業との協力がより一層重要になっていくことでしょう。