エヌ・シー・エヌの「SE構法」が新たな構造評定を取得
株式会社エヌ・シー・エヌ(以下「エヌ・シー・エヌ」といいます)が、2025年4月1日に一般社団法人日本建築センターから新たな構造評定(BCJ 評定LW0078-04)を取得しました。この評定は、同社が開発した木造建築のための「SE構法」に関わるものです。
この「SE構法」は、複雑化する建築ニーズに対応するため、長年にわたり進化を遂げてきました。特に最近の改良によって、大規模な木造建築における設計の自由度がさらに拡大されることとなりました。そのことにより、建築基準法も厳格化される中で、耐震構造の要求に応える能力は大幅に向上しています。
改良された「SE構法 Ver.3」
「SE構法 Ver.3」は、特に次のような変更点が注目されています:
1.
適用範囲の拡大: これにより大規模な木造建築の建設が容易になりました。例えば、階高は従来の4.5メートルから6.0メートルに引き上げられ、最高高さは24メートルから30メートルに拡充されました。最大スパンは制限がなくなり、延べ面積についても制限が廃止されました。
2.
強化された部材: 新たに180ミリ幅の集成材がラインナップに追加され、さらに高耐力の柱脚金物が開発されました。これにより従来品に比べて約2.2倍の性能を実現しています。
3.
新材の採用: ほぼ100%木質廃棄物から製造される「G-BOARD」を採用し、新開発の「TN釘」を使用することで、高耐力壁と大空間設計が可能になりました。
これらの技術革新により、SE構法は建物の変形を大幅に軽減し、地震に対する耐性も向上しています。さらに、住宅の必要壁量が増加する中でも、開放的な住宅設計が可能になりました。
環境への配慮
「SE構法 Ver.3」で使用される「G-BOARD」は、環境負担を軽減する設計がなされています。EPD認証を取得した工場で生産されるこのパーティクルボードは、リサイクル素材を使用し、環境に優しい素材とされます。
技術の進化と持続可能な未来
エヌ・シー・エヌは今後も新たな技術を導入し、社会的ニーズにきめ細かく応えることを目指しています。木構造技術センター(TIMBER STRUCTURE LAB.)を通じて、安全性を最優先に考えた持続可能な製品の開発にも力を入れています。
「SE構法 Ver.3」は、2025年6月1日より登録施工店を対象に販売を開始する予定です。これは、大型化する大規模木造建築の普及とともに、耐震性向上が求められる現代にもマッチした画期的な技術です。
■ 会社概要
- - 会社名: 株式会社エヌ・シー・エヌ
- - 所在地: 東京都千代田区永田町2-13-5赤坂エイトワンビル7階
- - 設立: 1996年
- - 資本金: 3億9,109万円
新たなステージを迎えた「SE構法」に期待が高まる中、エヌ・シー・エヌの動向から目が離せません。