「みずのみず」が株主優待で天然水を贈呈
日本の天然水ブランド、「みずのみず」を展開するみずのみず株式会社が、株主優待として自社商品の天然水を全投資家に提供することを発表しました。この取り組みは、社の資金調達を実施した「FUNDINNO」を通じて、短期間で目標額を超える応募があったからこその新たな試みです。
新たな株主優待の試み
非上場企業において、投資家全員に製品を提供することは非常に稀なケースです。みずのみず株式会社は、「水を選ぶことが未来を選ぶこと」という理念のもと、単なる投資の枠を超えて体験を共有することを目指し、水を優待の対象に選びました。
この優待を導入する意義は、まず投資家に自社の商品である天然水を直接味わっていただくことで、実際の製品に興味を持ってもらうこと。そして、投資家自身が水資源の重要性を再認識するきっかけを提供することです。本取り組みを通じて、投資家を企業の支援者とするだけでなく、水の価値を広める体験者に導いていくことを目指しています。
天然水の独自性と社会的意義
みずのみず株式会社の天然水は、富士山の麓や伊豆の恵まれた水源から採取されており、それぞれが独特のミネラル特性を持っています。バナジウムやシリカを含む製品に加え、酸素をプラスした機能水など多様なラインナップが特徴です。これらの水は、日常生活のさまざまなシーン—朝の目覚めや食事中、さらにはリラックスした夜—に応じた上質な体験を提供しています。特に、国内外の高級ホテルや航空会社、料亭でも取り扱われるなど、日本発のラグジュアリーウォーターブランドとしての地位を確立しつつあります。
しかし、顕在化している問題もあります。水資源は無限ではなく、外資による買収や後継者不足など持続可能性に関わるリスクも少なくありません。みずのみず株式会社は、フェアトレードの考え方に基づき水源地との信頼関係の構築に努め、正当な対価を還元することで、水資源の保全と循環型社会の実現を推進しています。
今後の展望
この資金調達を契機に、株式会社はさまざまな取り組みを強化する計画です。具体的には、高付加価値市場での展開拡大、顧客とのダイレクトなつながりを強化するためのDtoCチャネルの充実、地域水源との連携による資源保護活動の推進、そして健康・美容・スポーツといった分野における新しい飲用提案が含まれます。
「日常に寄り添う水の価値を再定義する」というビジョンを掲げ、みずのみず株式会社は事業成長と社会的意義の両立を目指していく姿勢を示しています。この取組がどのように展開されるのか、今後の動向に注目です。