人生100年時代、健康寿命を延ばすためにできることとは?
近年、健康寿命を延ばすことは、人々の関心を集めています。誰もが健康で長生きできる時代だからこそ、自分らしく、健康な身体を維持したいと考える人は多いのではないでしょうか?
大正製薬株式会社が行った調査では、健康寿命を延ばすためにやっていることとして、「睡眠時間を確保する」「運動をする」といった回答が上位にランクインしました。しかし、健康寿命を延ばすには、これらの基本的な習慣に加えて、最新の科学的知見に基づいた対策を取り入れることが重要です。
そこで今回は、内科医・血液専門医の久住英二先生に、健康寿命を延伸に役立つ最新の知見を伺いました。
細胞のアンチエイジングに期待!注目すべき成分とは?
久住先生によると、近年、細胞のアンチエイジングに寄与する成分として、注目を集めているのが
タウリンです。タウリンは、体内で重要な役割を果たすアミノ酸の一種で、魚介類に豊富に含まれています。
タウリンは、細胞の酸化ダメージを防ぐことで、老化の進行を遅らせる可能性があるとされています。また、血圧の調整や免疫力の維持、肝機能の向上にも役立つことが期待されています。
タウリンを豊富に含む食品
* 魚介類(特に魚、イカ、タコ、エビ、牡蠣)
筋肉の維持に効果的な成分とは?
加齢に伴う筋力低下(サルコペニア)を防ぐためにも、食事に気を配ることが大切です。
コーヒー
コーヒーに含まれるトリゴネンは、サルコペニアの進行を遅らせる効果が期待されています。トリゴネンは、筋肉の分解を防ぎ、筋肉の成長を促進する効果も期待できます。
緑茶
緑茶に含まれるカテキンの一種であるEGCGは、強力な抗酸化作用を持ち、細胞の損傷を防ぎ、老化を遅らせる効果が期待されています。また、肌のコラーゲンを保護し、美肌効果も期待できます。
認知症予防にも効果が期待される成分とは?
カレー
カレーのターメリック(ウコン)に含まれるクルクミンは、抗酸化作用や抗炎症作用を持つ成分です。近年では、アルツハイマー病の予防効果も期待されています。
きのこ類
シイタケやマイタケなどのきのこ類に含まれるエルゴチオネインは、抗酸化作用を持つアミノ酸で、細胞の酸化ストレスを軽減し、老化を遅らせる効果が期待されています。生活習慣病予防や認知症予防にも効果が期待できます。
サプリメントで効率的に摂取!注目すべき成分とは?
ニコチンアミドリボシド(NR)とニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)
NRとNMNは、細胞のエネルギー代謝やDNA修復に関与するNAD+の前駆体です。これらの成分は、エネルギーレベルの向上や抗老化効果、神経保護効果が期待されています。
アストラガロサイド IV(黄耆の成分)
アストラガロサイド IVは、黄耆の根に含まれる成分で、免疫機能の強化や抗炎症作用、抗酸化作用を持ちます。テロメアの長さを維持することで、細胞の老化を遅らせる効果も期待されています。
就寝時のアロマテラピーで認知機能を向上!
近年の研究では、香りを嗅ぐことで脳が活性化され、認知機能が改善する効果があることがわかってきています。就寝時に香りを嗅ぎながら眠ると、言語機能や記憶力の向上、認知症症状の抑制に効果が期待できます。
健康寿命を延ばすために、最新の知見を参考に、自分にとって最適な方法を見つけていきましょう。