ビズリーチと高専機構が新たな連携で地方創生へ
2025年7月29日、株式会社ビズリーチと独立行政法人国立高等専門学校機構は、全国の国立高専の学生たちが起業したスタートアップを支援するための連携協定を締結しました。これは地方創生を目的とした新たな試みであり、511校の高専に通う学生たちの持つ創造力や実践力を活かすことを目指しています。
高専発スタートアップ育成の意義
高専は技術者を育てる教育機関であり、その教育内容は基礎的な理論から応用技術まで幅広く、実習を重視しています。特に近年ではアントレプレナーシップ教育に力を入れ、高専発スタートアップの創出にも繋がっています。今回の協定を通じて、ビズリーチは高専発スタートアップの人材採用に必要なノウハウを提供し、個々の企業が順調に成長できるようサポートします。
助け合いの理念と採用支援
この連携では、「はじめての採用」を行う際に直面する課題の解決へ向けた取り組みが行われます。多くの高専発スタートアップの創業者たちは、若い年齢で起業を選択するため、採用経験が不足しています。その結果、企業は人材を獲得する難しさが顕著となります。ビズリーチは、その豊富な採用ノウハウを提供することで、これらの困難を乗り越え、成功への道筋を作ります。
地域貢献を目指したスタートアップの特徴
全国にある51校の高専は、それぞれの地域特性を活かした教育を行なっています。このため、高専発スタートアップは地域の課題解決に寄与することを重視し、特にAIやIoTなどの先進技術を用いた解決策の提供に期待が寄せられています。こうしたスタートアップは地方における雇用創出や経済の活性化に貢献することが期待されています。
第1弾の取り組みとしてのD-yorozu
連携協定の第一弾として、香川高専発のAI企業 D-yorozu が副業・兼業の最高マーケティング責任者 (CMO) を募集します。このプロジェクトでは、地域に密着したマーケティング戦略の立案が求められ、企業の成長に寄与する重要な役割も期待されます。D-yorozuは学生時代に起業したメンバーが中心となり、地元企業へのAI支援ツールの提供を行っています。
高専発スタートアップの未来
高専機構の理事長、谷口功氏は「高専発スタートアップを育成することが地方創生に繋がる」と期待を寄せ、ビズリーチの協力によって学生たちが事業を成長させる機会が生まれることを讃えています。また、ビズリーチの加瀬澤良年氏も「高専の学生が地方でのイノベーションを生み出す可能性を信じている」と述べ、この取り組みが地域の発展に寄与することを強調しました。
この新しい動きにより、高専生たちが持つアイデアや技術が実社会に還元される土壌が整いつつあります。多くの学生が起業を選び、地域社会に貢献できるスタートアップの成功を見守りたいものです。