PECOFREEが学校給食の未来を切り開く
福岡を拠点とする株式会社PECOFREEは、持続可能な学校給食の実現を目指し、アグリビジネス投資育成株式会社からの資金調達を実施しました。これは日本政策金融公庫とJAグループとの共同出資によって成り立っています。2024年3月に続くもので、アプリの顧客体験を向上させることを目的としています。
PECOFREEは、学生向けのフードデリバリーアプリとして展開しており、食品業界のさまざまな課題に取り組んでいます。アプリを通じて、共働き世帯を支え、地域における持続可能な食の実現を目指します。
資金調達の概要
今回の調達は第三者割当増資により行われ、シリーズAの延長ラウンドという位置づけです。資金の使途にはアプリの新機能開発やプロダクト強化、PR・マーケティングに投資される予定です。
既存の投資家にはイジゲングループや三井住友海上キャピタルなどがあります。新たにアグリビジネス投資育成株式会社が加わったことで、さらに強固なネットワークが構築されるでしょう。
食品業界の課題
最近、日本の給食業界は物価の高騰に直面しています。特に2024年8月には、食料品全体で前年同月比2.9%の価格上昇が報告され、その中でも米は29.9%も値上がりしました。これは給食会社にとって運営コストを圧迫し、業者の撤退を引き起こしています。
PECOFREEの代表、川浪達雄氏は、前職での経験から学校の食事に関する多くの課題に気づき、これらの問題を解決するために2021年に設立されたと述べています。PECOFREEは、産業のデジタル化を進めることにより、学校給食の持続可能性を確保しようとしています。
取り組みの成果
2021年4月にサービスを開始以降、すでに1200以上の学校やもう少しの施設も導入されています。PECOFREEは、デジタル技術を活用して給食業界の変革を推進しており、多くの学校と給食会社のニーズに応える存在となっています。
また、アグリビジネス投資育成会社との提携は、農林水産業や食品産業の持続的な発展にも大きく貢献することが期待されます。この連携により、食のバリューチェーンが強化され、地域活性化にも寄与するでしょう。
今後のビジョン
川浪氏は、アグリビジネス団体との協力が重要だと強調し、持続可能な食の未来を共に築くための取り組みを続けていく方針を示しています。PECOFREEは、学校、家庭、給食事業者のニーズに対応し、更なる事業拡大を目指しています。広告やプロモーションにより、より多くの世帯にそのサービスを届け、食文化の向上に寄与していく意向を持っています。
PECOFREEの活動は、ただのデリバリーアプリとは違い、地域や学校給食の新しい形を形成することで、より多くの人々を繋ぎ、HAPPYな世界を創造する取り組みを進めています。