名古屋鉄道、介護支援プログラムがHRアワード2025に入賞
名古屋鉄道が、従業員の仕事と介護の両立を図るために整備した「フルパッケージの介護支援プログラム」が、2025年に実施される日本の人事部「HRアワード」において入賞を果たすことが決定しました。この受賞は、名古屋鉄道にとって初の偉業です。
地域密着型の企業としての責任
名古屋鉄道は、鉄道事業を軸に地域に密着した事業展開を行っています。高齢者が暮らしやすい地域社会の構築は、同社が取り組む上での重要課題と位置づけられています。これまで、全ての車掌と駅員を「認知症サポーター」として育成し、高齢者を支援する関連会社「名鉄ライフサポート」の設立などを通じて地域貢献に努めてきました。
一方で従業員の高齢化も進行しており、介護と職務の両立支援は緊急の課題となっています。2023年度の社内調査によれば、なんと約20%の従業員が身近に介護が必要な親族がいると回答。そこで名古屋鉄道は、「介護離職ゼロ」を目指し、個々の状況に寄り添った手厚い支援プログラムの構築に取り組んでいます。
具体的な取り組み内容
名古屋鉄道が提供する介護支援プログラムは、法定の介護休業制度を大幅に上回る内容が含まれており、以下のような具体的な制度があります。
- - 介護休業:最長5年まで延長可能(法定93日を超える)
- - 介護短日数勤務:期間制限なく利用可能
- - 介護手当:要支援及び要介護者を扶養する従業員へ毎月3万円支給
- - 介護休業中の給与補償:1年間にわたって給与の半額を補償
- - 介護休暇:5日から12日へと拡大
- - その他:介護支援に関するマニュアルの作成や社内イントラネットへの特設スペース設置、相談窓口の開設など
制度拡充によるポジティブな反響
このような制度の拡充を進めた結果、従業員からは「会社が介護を支援してくれる」との声が寄せられ、実際に職場環境の改善に繋がったケースも増えています。例えば、遠方の親の介護のために年次有給休暇を利用して帰省していた従業員が、介護短日勤務制度を活用することで仕事と介護を両立させている事例もあります。
今後の展望
名古屋鉄道は、今後も多様な介護の課題に対応するため、従業員一人ひとりと向き合い、取り組みを進化させ続けることを約束しています。今回の受賞は、地域社会への貢献と従業員の働きがいを両立させる企業としての評価の証しと捉えています。
最後に
名古屋鉄道の「フルパッケージの介護支援プログラム」は、介護と仕事の両立支援において先駆的な取り組みとして、他の企業にも模範となることでしょう。現在、HRアワードでは最終選考に向けた全国票を募集中です。名古屋鉄道の取り組みに賛同いただける方は、ぜひ投票をお願いします。