地震瞬時判定技術
2024-10-16 00:23:27

地震被害を瞬時に把握する新技術、学校で初の実証実験を開始

地震被害を瞬時に把握する新技術、学校で初の実証実験を開始



不二サッシ株式会社は、愛知県豊橋市で地震の瞬時損傷判定技術に関する実証実験を開始しました。この取り組みは、豊橋市、国立研究開発法人防災科学技術研究所、東京大学、名古屋大学、文化シヤッター株式会社との共同研究によるもので、地震発生時の迅速な被害把握を可能にすることを目的としています。実験場所には豊橋市立磯辺小学校が選ばれ、地域の防災力向上に向けた重要なステップとなるでしょう。

1. 実験の目的と背景



地震による被害は、建物の構造だけではなく、外装、間仕切り壁、天井、設備機器など、幅広い範囲に影響を及ぼします。災害発生直後に建物の損傷具合を迅速かつ正確に把握することは、日常生活や経済活動を維持する上で非常に重要です。このため、地震が発生するたびに被害状況を即座に評価できるシステムが必要とされています。

防災科学技術研究所では、過去に実施した様々な実験を通じて得たデータをもとに、AIを用いた被害判定技術と、建物内部に設置されたセンサーが損傷を光で示す『LED光センサアラートシステム』の開発に取り組んでいます。これらの技術を用い、中央管理システムを通じて、リアルタイムでの情報伝達を図ることが目指されています。

2. 実験内容



① LED光センサアラートシステムの実証



2023年に実施された実験で確認されたLED光センサアラートシステムを、愛知県豊橋市立磯辺小学校でも実施します。この新システムは、地震後の建物被害を可視化するための仕組みで、実際の小学校での設置が行われます。

② 画像解析技術による被害把握



また、校舎の屋上に設置された市中カメラで、地震による被害状況を継続的にモニタリングする技術も開発されています。これにより、災害時とその前後の状況を比較し、被害の正確な評価ができるようになります。

③ 初動対応支援



地震が発生した際に、避難所として使用できるかどうかを判断するため、LED光センサアラートシステムは、地震の規模や建物の損傷度を瞬時に把握できる情報を提供します。これにより、管理者が迅速に対応することが可能になるのです。

3. 対象とする小学校の選定



豊橋市立磯辺小学校は、市の「小中学校校舎等長寿命化改良事業」に基づいて選定されました。このプロジェクトは、工事が行われる期間中に教育活動に影響を与えないよう配慮されており、安心して実験を進めることができています。

4. 実験の期間



実証実験は2024年10月12日から始まり、2027年3月末までの予定です。この期間中に多くの実データを収集し、地震被害に対する新たな対応策を模索します。

この実証実験は、ただ単に技術開発にとどまらず、地域の人々にとっても安心して住み続けられる環境を創出することを目指しています。防災科学技術研究所と不二サッシ株式会社によるこの取り組みが、今後の日本の地震対策の新たなスタンダードとなることが期待されています。


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会社情報

会社名
不二サッシ株式会社
住所
神奈川県川崎市幸区鹿島田1丁目1番2号
電話番号
044-520-0034

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