サクランボの廃棄問題を解決する新たな挑戦
山形県のアグイット株式会社が展開するプロジェクト「GOHOBI SATONISHKI IPA」は、廃棄される運命にあった完熟さくらんぼ「佐藤錦」を使用したラグジュアリービールを生み出そうとする取り組みです。このビールは、完熟したさくらんぼを100%活用するという独自性を持ち、まさに「究極のクラフトビール」と言えるでしょう。
クラウドファンディングの成功
このプロジェクトは、クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」で展開され、目標金額の100万円を早々に達成しました。この資金は、ビールの製造委託費、地元農家からのさくらんぼ買い取り、さらに製造に必要な設備に使用されます。
ラグジュアリービール「GOHOBI SATONISHKI IPA」に込められた思い
「GOHOBI SATONISHKI IPA」は、特殊冷凍保存技術を用いて、完熟さくらんぼの風味を逃さず閉じ込めています。700リットルのタンク一杯に50キロのさくらんぼと、特許出願中の製造方法で作られたピューレを贅沢に使い、今までにないフルーティーな味わいを実現しています。
地元農家への恩返し
近年、気候変動の影響で収穫量が減少し、形が崩れた「双子果」の発生も見られるなど、さくらんぼ生産にとって厳しい状況が続いています。アグイットは、売り物にならない完熟の「佐藤錦」を買取ることで、農家をサポートし、廃棄を防ぐ試みを行っています。これにより、地元経済の活性化にも寄与することが期待されています。
女子高校生によるアップサイクルへの関心
地元の女子高校生が取材に訪れ、農作物のアップサイクルについての関心を示しました。アップサイクルは、廃棄されるものを新たな価値ある製品へと再生させる手法であり、持続可能な未来に向けた重要な概念です。
今後の展望
「GOHOBI SATONISHKI IPA」のファーストロットは、2024年9月1日の発売を目指しています。さらに、次の目標として300万円を設定し、プロジェクトの拡大を図る考えです。これにより、全国、そして世界に向けて日本のラグジュアリービールを発信し、持続可能な作物利用の模範となることが期待されています。
今後のスケジュール
- - 8月下旬: ビールラベルの完成
- - 8月中: オリジナルビアグラス製作
- - 9月上旬: クラウドファンディング終了
- - 9月中旬: 「GOHOBI SATONISHKI IPA」一般発売
この革新的な取り組みが、地域に根ざしながらも新たな文化として広まっていくことを期待します。