猫の健康と住環境の相関性
株式会社Carelogyが開発した「CatsMe」は、猫の痛みをAIで判定するアプリです。この度、同社は「ねこの健康と住環境に関する調査」の結果を発表しました。この調査は、猫の健康状態とその住環境との関係性を探るもので、一定の相関性が見出されました。
調査の背景と目的
猫の飼育数は年々増加しており、健康な暮らしをどう実現していくかが重要な課題となっています。特に、住環境が猫のストレスや健康に与える影響についてはあまり研究されていませんでした。そこで、猫の痛みをAIで判定する「CatsMe」を通じて、猫がどのような環境で健康で快適に過ごせるのかを調査することにしました。
調査結果の概要
結果として明らかになったのは、地面からの高さ、匂いの有無、日当たりの3つの要素が猫の痛みの有無に影響を与えるということです。特に、地面から高い場所にいる猫の方が痛みを感じにくい傾向があり、約7.8ポイントも高い割合で痛みなしと判定されました。また、匂いがない環境も同様に痛みなしの割合が約5.7ポイント高いことが示されました。一方、日当たりは痛みの判定において有意差が少なかったという結果が出ています。
次なるステップ:ストレスと住環境の研究
これらの調査結果を受けて、今後は「ねこのストレスと住環境の関係性」に重点を置いた研究を行うことが決まりました。猫がストレスを感じやすい環境を解明し、健康を守るための知見を得ることを目的としています。調査は2025年2月から5月まで行われ、帝京科学大学との共同研究により、さらに詳しいデータ収集が行われる予定です。
研究方法と参加者募集
この研究では、飼い主が自宅で猫の動画を撮影し、CatsMeの特設サイトにアップロードする方式が取られます。その際、住環境に関する質問にも回答していただくことになります。ストレスの度合いは「ねこのストレススコア」をもとに分析し、結果を住環境と関連付けていく予定です。また、対象は猫を室内飼育している方で、CatsMeの登録者であるかどうかは問われません。
今後の展望
Carelogyは、猫の健康維持のためのアプリの機能をより高め、飼い主にとって有益な情報を提供し続ける方針です。最終的には猫のストレスを高精度で検知するAIの開発も視野に入れており、より快適な住環境の構築を支援することを目指します。猫と飼い主が共に幸せな生活を送れるように、今後もさまざまな取り組みを進めていく所存です。