TSI、オーガニックコットン製品のOCS認証を取得し、持続可能なファッションへ向けた新たな一歩を踏み出す

TSIがOCS認証を取得

株式会社TSIが、アメリカの非営利団体テキスタイル・エクスチェンジによって定められたOCS認証を、日本の大手アパレル企業として初めて取得しました。この認証は、オーガニック原料を使用したファッション製品の生産が国際的な基準に従って行われていることを証明するもので、環境への配慮を一層強化するための重要なステップです。

1. 取得の背景

アパレル産業は、世界で環境に最も大きな影響を与える産業の一つとされています。国連貿易開発会議（UNCTAD）のデータによれば、アパレル業界は石油産業に次ぐ環境汚染の原因であり、特にコットンの栽培過程において土壌や水質への影響が深刻です。TSIは、ファッションを通じて社会的価値を創出することを目的に、製品の生産過程での環境負荷を科学的に低減するための取り組みを行ってきました。

しかしながら、環境に優しい素材の使用を広めるためには、複数の認証基準をクリアする必要があり、その道のりは簡単ではありませんでした。これを受け、TSIは環境に配慮した繊維素材の普及を目指すことにしました。

2. OCS認証の取得

TSIは、一般財団法人ケケン試験認証センターによる審査のもと、OCS認証で17の基準をクリアしました。この認証を得ることで、オーガニック原料を使用した製品の生産が、国際基準に則って行われていることが証明され、顧客に対する信頼性が向上します。

3. 今後の製品化と展望

TSIの代表ブランドの一つである「ナノ・ユニバース」では、OCS認証を得た最初の製品として、環境負荷を低減したシャツの製造を進めています。シンプルでありながら多様な着こなしが可能なデザインとなっており、長く愛用できるアイテムとして市場に投入される予定です。この製品により、「ナノ・ユニバース」は持続可能なファッションの象徴となることを期待しています。

TSIは今後も、自然や人々に配慮した製品造りを通じて社会的な価値の創出に貢献し続ける考えです。販売は2026年春を予定しており、価格は未定ですが、環境への影響を最小限に抑えつつ、スタイリッシュな製品を求める顧客に向けて、さらなる展開が期待されます。

この試みにより、TSIはサステナブルな未来を見据えたビジョンを実現すべく、一歩を踏み出しました。ファッションを楽しみながらも、環境にも配慮した選択をすることで、新たな価値を生み出すことを目指しています。