家賃高騰時代に朗報!東京で「借りるより買う方がお得」な街が明らかに
近年、物価上昇や金利上昇の影響で、家賃と住宅ローンの返済額、どちらがお得なのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は、東京都内で「借りるより買った方がお得な街」を調査。その結果、都心6区を除くエリアでは7割以上の街で、毎月のローン返済額の方が家賃よりも安いことが分かりました。
調査結果:エリア別ランキング
LIFULL HOME'Sは、東京都内の駅周辺にある物件を対象に、60㎡の物件を想定した家賃と中古マンションのローン返済額を比較。固定金利1.8%、返済期間35年という条件で計算しました。
都心6区編
都心6区(千代田区、中央区、港区、文京区、渋谷区、新宿区)では、家賃が非常に高いことから、ローン返済額よりも家賃の方が高くなる駅が約8割を占めました。しかし、それでも「茅場町」駅(中央区)が約7.5万円の差額で1位となり、ローン返済の方がお得なエリアも存在しました。交通アクセスや生活利便性の高さが、この結果に繋がっていると考えられます。
23区編(都心6区を除く)
都心6区を除く23区では、76.6%の駅でローン返済額の方が家賃よりも安くなりました。中でも「東大島」駅(江東区)が約12.7万円もの差額で1位に輝き、驚きの結果となりました。住宅価格の上昇率が賃料の上昇率を下回ったことが要因の一つと考えられます。「王子神谷」駅(北区)も10万円以上の差額で2位にランクインしました。これらのエリアは、都心へのアクセスが比較的容易でありながら、住宅価格が比較的低い点が魅力です。
東京市部編
23区外では、88.4%もの駅でローン返済額が家賃を下回りました。1位は東村山市の「八坂」駅で、約7.9万円の差額となりました。23区内と比較して物件価格が抑えられていることが、この高い割合に繋がっていると考えられます。「めじろ台」駅(八王子市)や「河辺」駅(青梅市)なども、ローン返済額が家賃よりも安価なエリアです。
専門家による解説:LIFULL HOME'S総研 副所長/チーフアナリスト 中山登志朗氏
中山氏は、日銀の金融政策の変更にも関わらず、住宅ローン金利は依然として低い水準にあると指摘。その上で、賃料とローン返済額を単純比較すると、多くのエリアで住宅購入の方が毎月の支出を抑えられると述べています。特に、城東・城北エリアや都心6区の一部、そして東京市部では、大きな差額が見られるエリアがあると説明しています。
まとめ:家計状況に合わせて賢く選択を
今回の調査結果から、東京都内でも、家賃よりも住宅ローンの返済額の方が安いエリアが数多く存在することが明らかになりました。しかし、住宅購入には、修繕積立金や固定資産税などのランニングコストも考慮する必要があります。ご自身の家計状況やライフスタイルなどを考慮し、最適な選択をすることが大切です。
参考情報
LIFULL HOME'S:https://www.homes.co.jp/
LIFULL HOME'S 住まいインデックス:https://lifullhomes-index.jp/