未来のデジタル人材を育む「第2回全国情報教育コンテスト」
2025年3月22日、東京のSHIBUYA QWSにおいて、全国の中高生を対象にしたデジタル学園祭「第2回全国情報教育コンテスト」(全情コン)の最終審査会が開催されました。このイベントは一般社団法人デジタル人材共創連盟(デジ連)が主催し、未来を担う若者たちが情報技術を用いて、社会課題の解決に取り組む姿を促進することを目的としています。
審査を経て選ばれた10チームがファイナリストとして登壇し、幅広いアイデアやアプローチが披露されました。会場の熱気は高く、文部科学省や経済産業省からの挨拶に続き、協賛企業による企業賞の発表など、多彩なイベントプログラムにより、来場者やオンライン視聴者の心を掴みました。
「Society5.0」を見据えた教育支援
このコンテストは、経済産業省が策定した「Society5.0を見据えた中高生等のデジタル関連活動支援の在り方提言」に基づいています。また、大阪・関西万博のアクションプランにも組み込まれており、万博会場での開催が計画されています。情報教育で学んだ成果を発揮できる場としても、大きな期待が寄せられています。
開会の挨拶と審査結果
イベントは文部科学省の三井俊祐参事官補佐の開会挨拶でスタートし、続いて経済産業省の西村秀隆氏も来賓として登場しました。審査員には、デジタル人材共創連盟の鹿野利春理事をはじめ、有識者が集まり、ファイナリストのプレゼンに対する質疑応答を行いました。
各審査員が厳正な審査を行い、最優秀賞には群馬県立高崎高等学校の「アナログ的操作でデジタル管理できる忘れ防止装置」が選ばれました。この作品は、高齢者や子供の自己管理を助けるタスクボードが特徴で、多くの拍手で迎えられました。
準優秀賞には茨城県の水戸工業高等学校の「Clumsy Wave」が選ばれ、社会課題に対する斬新なアプローチが評価されました。宮崎県立佐土原高等学校の「SHS災害info」は、災害情報を多言語で発信するアプリとして優秀賞を受賞し、地域の災害対策に貢献する意義が強調されました。
万博での作品展示
また、全情コンで名を連ねたファイナリストたちの作品は、2025年の大阪・関西万博で展示される予定です。このイベントは高校生や大学生、若手クリエイターがデジタル技術を用いた作品を世界に発信し、新たな才能を育む場となります。
教育機関との連携
デジタル人材共創連盟は、教育機関や産業界と協力しながら、若年層のデジタルスキルを伸ばす取り組みを進めています。2022年に設立された同団体は、未来のデジタル人材育成のために、さまざまな活動を展開し、情教育の必修化を文部科学省と連携して推進しています。
このような取り組みを通じて、次世代を担うデジタル人材の育成は今後ますます重要となることでしょう。今回のコンテストを機に、若者たちの革命的なアイデアが、実社会で実現される日が待ち遠しいです。