国内初!「Photograph from NARA」の展示会
2023年12月、東京都板橋区にある区立中央図書館で、特別な歴史展示会「Photograph from NARA」が開催されます。この展示では、米国国立公文書館(NARA)で発見された、1945年から1952年にかけての日本占領期に関する貴重な写真資料が公開されるのです。
板橋火薬製造所の歴史
展示される写真群は、旧板橋火薬製造所に関連しており、これを通じて当時の日本の姿を鮮明に想起させます。この史跡は、日本国内でも珍しい近代的なものであり、板橋区教育委員会はこの場所を「板橋区史跡公園(仮称)」としての整備を進めています。しかし、長い間、この史跡に関する研究はほとんど行われていませんでした。そこで、区教育委員会は過去10年にわたり学術調査を実施し、その成果として今回の展示が実現したのです。
重要な写真資料の発見
令和5年度に行われた調査では、NARAの所蔵物の中から、約100点に及ぶ関連写真が発見されました。そのうちの約40点が本展示会で公開される予定です。この展示は、戦争の歴史を深く理解するための貴重な機会であり、特に近年、戦後の歴史に対する関心が高まっている現代において、多くの人々にとって重要な内容となるでしょう。
学芸員のコメント
学芸員はこの展示について、「この度公開する写真は、10年にわたる調査の重要な成果です。貴重な情報を公表することは、研究者にとっても多大な意義があります。また、70年以上前に撮影されたにもかかわらず、その画質は非常に鮮明で、当時の社会を視覚的に理解する素材となるでしょう」と述べています。
イベント詳細
展示会は、令和6年12月20日から27日まで開催されます。開場時間は午前9時から午後8時で、初日の20日は午後1時から、最終日の27日は午後1時に終了となります。入場は無料であり、誰でも気軽に訪れることができます。
また、展示会に関連したイベントも行われます。11月には、米国資料を使ったオンラインフォーラムのパブリックビューイングが予定されており、さらに12月21日には学芸員によるギャラリートークも実施されます。このトークは、復興の歴史を直接学ぶ貴重な機会として、多くの関心を集めるでしょう。
歴史に触れる時間を
このイベントを通じて、訪問者は戦前・戦後の歴史を感じながら、それらの出来事がどのように現在に影響を与えているのかを考えるきっかけを得ることができるでしょう。世代を超えて、この貴重な時間と資料に触れることができる機会を大いに楽しんでほしいと思います。ぜひ皆さんも、歴史の深い一端に触れてみてはいかがでしょうか。