喜界島で次世代の科学者を育てる「ジュニアドクター育成塾」
鹿児島県喜界町に所在する喜界島サンゴ礁科学研究所は、科学技術振興機構(JST)の支援を受け、「ジュニアドクター育成塾」として選定され、2021年5月18日に正式にプログラムを開始することとなりました。これは、鹿児島県初の取り組みであり、特にNPO法人としても2機関目の選ばれたことは注目に値します。
ジュニアドクター制度とは?
この制度は、将来の科学技術のイノベーションを支えるために、高い意欲と能力を持つ小中学生を見つけ、その才能を伸ばすことを目指しています。参加者は、理数や情報の分野のスタディを通じて、多様な環境でのフィールドワークや講義を受け、自らの課題を見つけ解決する力を養います。
喜界島の美しいサンゴ礁を舞台に、参加者は実際にフィールドワークを行い、地球環境に関する広範なテーマの研究者から学びます。このプログラムでは、1年を通じて課題の発見から研究計画の立案、さらに学会での研究発表まで、多面的な学びが提供される予定です。
認知度向上と期待される成果
所長の山崎敦子は「全国の第一線で活躍するサンゴ礁研究者から直接学ぶことができる貴重な環境であり、参加者が地球環境問題に対して広い視野を持った人材に育つことを期待しています」と語っています。このプログラムを通じて、次世代のイノベーターを育成し、地球環境問題に挑戦する意欲的な若者たちが育つことが期待されています。
プログラム概要
「KIKAI collegeジュニアドクター制度」では、小学校5年生から中学校3年生を対象に、参加者は一般枠30名と奄美群島からの特選枠10名の合計40名が募集されます。登録料は35,000円で、参加者は自宅からコンピュータやタブレットを使用してオンライン授業を受講することが求められます。
フィールドワークは、春休みと夏休みの期間に喜界島および奄美群島で実施され、参加できない場合はオンラインで代替プログラムを受講できます。募集は3回に分けて行われ、早期の定員達成が見込まれています。
スケジュールと活動内容
1.
サンゴ礁サイエンスキャンプ(2021年8月): メンターと共にフィールドでの観察や体験。
2.
レクチャー(2021年8月〜12月): 地球環境課題に関する講義を開催。
3.
フィールドワーク(2022年3月): 課題を見つけ新しい研究計画を立案。
さらなる詳細や申し込み情報については、特設サイトを訪れることが推奨されます。
jr-doctorプログラムの詳細はこちら
この新たな取り組みが、サンゴ礁を通じた科学教育の拠点となり、多くの子どもたちが地球環境問題に関する理解を深め、解決に向けた行動を起こす機会となることを期待しています。