名古屋鉄道がアシストスーツを試験導入
名古屋鉄道株式会社(以下、名鉄)は、東京理科大学発のスタートアップ企業、株式会社イノフィスから2種類のアシストスーツを試験的に導入しました。この取り組みは、愛知県と岐阜県に跨る広大な鉄道網を運営する名鉄が、1日あたり約100万人を運ぶ際の作業効率及び安全性向上を目的としています。
アシストスーツの概要
導入されたアシストスーツは、「マッスルスーツ Soft-Power EASY-LIFT」と「マッスルスーツ HARNESS PLUS」の2種類です。これらは、鉄道車両の上部に設置されたパンタグラフの日常検査作業に使用される予定です。特に、HARNESS PLUSはフルハーネス安全帯に取り付けて使用し、高所作業向けの仕様となっています。
パンタグラフの重要性
パンタグラフは電車が架線から電力を得るための装置です。名鉄では、約1,000両の車両を保有し、週に1度安全点検を行っています。この点検作業は作業員にとって非常に負担が大きく、特に高齢の作業員が多いため、身体的な負担を軽減するための取り組みが急務とされています。
異なる2種類のアシストスーツ
アシストスーツの「マッスルスーツ Soft-Power EASY-LIFT」は、腰部の負担を33%軽減し、軽量で使いやすい商品の特長があります。価格は22,000円(税込)で、適応身長は150cmから200cmまで対応しています。加えて、洗濯可能で簡単に取り扱える点も大きな魅力です。
一方、もう一つの「マッスルスーツ HARNESS PLUS」は、主に高所作業向けに設計されており、安全性も重視されています。こちらの価格は15,950円(税込)、同様に150cmから200cmの身長に対応しています。
名古屋鉄道の理念
名古屋鉄道の伊室英生様は、「従業員の働きやすい環境を整えることはますます重要であり、身体的負担の軽減はその一環です。この技術導入が、作業員の辛さを解決できることを期待しています」と語っています。
イノフィスの成長と将来展望
イノフィスは、2014年に「腰補助用マッスルスーツ」を販売開始以来、効率化と負担軽減を追求しています。2023年には新製品も続々とリリースしており、その成長は目を見張るものがあります。今回の新たなアシストスーツの導入も、さらなる市場ニーズに応えていくことが期待されています。
まとめ
名古屋鉄道のアシストスーツ導入は、従業員の働きやすい環境作りだけでなく、安全な移動のサポートにも繋がる重要な取り組みです。今後の実地テストの進展を見守りつつ、鉄道業界全体の効率化に寄与していくことを期待したいです。
詳細な情報は公式サイトで確認できます: