概要
2025年11月、全国から博物館関係者が集まり、博物館の未来を考える「第73回全国博物館大会」が大阪市中央公会堂で開催されます。本大会は、文化の発信地としての役割を果たす博物館が、持続可能な社会の実現にどのように貢献できるかを議論する場です。
開催の背景
日本では昭和28年から毎年恒例の全国博物館大会が行われており、今回の大阪での開催は22年ぶり。これまで、全国の博物館が集まり、様々な問題に対する意見交換や、地域の博物館の見学が行われてきました。ですから、それぞれの地域で得られた知見や、課題解決のための新たな協力方法が生まれることが期待されます。
本大会のテーマ
大会のテーマは「持続可能な世界と博物館の発展 ~未来・社会・ウェルビーイングに貢献する博物館~」です。これは、大阪・関西万博の理念を受け継ぎ、今後の博物館が社会においてどのように貢献し、発展していけるのかを考えるものです。そのため、参加者が一堂に会し、最新の動向や課題について検討します。
プログラム内容
本大会は、11月19日から21日までの3日間、様々なプログラムが用意されています。
開会式では博物館功労者の表彰などが行われ、続いて基調講演が行われます。講演者には、grafの代表である服部滋樹氏が登壇し、「万博から持続可能な社会は見えたのか?」というテーマで講演します。彼は万博を通じて得た知見をもとに、博物館の役割やリソースについて語ります。
その後、博物館同士の連携や倫理実装について話し合います。
この日は分科会が行われ、スマートミュージアムや地域連携、インクルージョンについて話し合います。午後にはシンポジウムを通じて、持続可能な社会における博物館の役割を国際的視点も含めて検討します。
最終日には、大阪府内の博物館や美術館を巡るエクスカーションがあり、参加者は交流を深めつつ、新たな視点を得ることができます。
期待される成果
この大会を通じて、博物館関係者が一堂に会し情報を交換し、共通の問題意識を持つことにより、持続可能な社会に向けた新たな道筋が見えてくることが期待されます。また、一般の参加は事前申込制で制限されていますが、博物館関係者には非常に有意義な学びの場となることでしょう。
おわりに
この盛大な大会は、博物館の未来を考えるだけでなく、地域社会との連携を深める絶好の機会です。参加者は、持続可能な未来に向けた新たな知見を持ち帰り、各地域の博物館において実践していくことが求められます。