オムロンのCO2削減技術
2010-07-27 10:30:01
オムロン、センサーネットワークでCO2排出量削減へ!スマートセンシングモジュール開発で低炭素社会実現を目指す
オムロン、革新的なセンサーネットワークでCO2排出量削減に挑む
オムロン株式会社は、環境問題への積極的な取り組みとして、センサーネットワークを活用したCO2排出量削減に向けたプロジェクトを推進しています。その中心となるのが、独自開発のスマートセンシングモジュール(SSM)です。この小さなモジュールは、MEMS技術、独自の知識情報制御技術、そして環境振動発電デバイスを統合することで、省エネルギーかつ高効率なセンシングを実現します。
工場のエネルギー消費を最適化
従来の工場では、製造設備ごとのエネルギー効率改善(個別最適)が中心でした。しかし、オムロンのセンサーネットワークは、多数のSSMが連携することで、工場全体の状況をリアルタイムに把握し、エネルギー消費を全体最適化します。これにより、大幅なCO2排出量削減が期待できます。
SSM:自律分散型センシングモジュールの可能性
SSMは、数ミリ角という小さなサイズの中に、計測、判断・予測、無線通信、そして自己発電といった機能を凝縮しています。これは、オムロン独自の技術革新の結晶であり、従来のセンサーでは不可能だった高度な機能を実現します。MEMS技術を用いた高精度なセンシングに加え、熟練技能者の知識や経験をアルゴリズムとして組み込んだ知識情報制御技術は、エネルギー効率の最適化に不可欠な役割を果たします。さらに、環境振動発電デバイスにより、外部電源を必要としない省エネルギー設計も実現しています。
実証実験:滋賀県野洲事業所で成果を確認
現在、オムロンは滋賀県野洲事業所において、SSMを用いた実証実験を実施しています。この実験では、1cm角の試作デバイスを用いて、温度、湿度、風量、振動、電流など、様々なデータを収集・分析。その結果を無線でホストサーバーに送信し、工場全体のエネルギー消費状況を詳細に把握しています。実証実験を通じて得られたデータとノウハウは、SSMおよびセンサーネットワークのさらなる高度化に役立てられ、より効果的なCO2削減に繋がるでしょう。
低炭素社会への貢献
オムロンは、SSMとセンサーネットワーク技術によって、工場におけるエネルギー利用の全体最適化を実現し、低炭素社会の実現に貢献することを目指しています。この技術は、工場だけでなく、様々な産業分野での省エネルギー化に貢献する可能性を秘めており、今後の展開が注目されます。 環境問題への取り組みを強化する企業として、オムロンの今後の活動から目が離せません。
今後の展望
オムロンは、SSMの開発と実証実験を通じて得られた知見を基に、センサーネットワークのさらなる高度化を進めていきます。AI技術との連携による高度な予測・制御機能の実装や、より多様な環境への適用など、今後の研究開発によって、低炭素社会の実現に向けた更なる貢献が期待されます。
会社情報
- 会社名
-
オムロン株式会社
- 住所
- 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入
- 電話番号
-
075-344-7175