新たな価値を創出する全員参加の改善活動
埼玉県に本社を置く株式会社ビー・アンド・プラス(以下、B&PLUS)は、従業員数80名という規模ながら、全体の改善活動に全社員が積極的に関与する“全員改善型組織”を構築しています。この取り組みにより、2025年には950件の改善が実施され、2026年にはすでに200件を超えるという実績を上げているのです。新しい技術や組織改革を取り入れたこの企業は、変化する市場のニーズに迅速に応えていく姿勢を示しています。
変化に対応するためのアプローチ
製造業は今、様々な課題に直面しています。特に人材不足や生産性向上の要求は強まっています。B&PLUSが取り組むワイヤレス給電市場は、ロボットやモビリティ、医療など多岐にわたりますが、同時に発展途上の分野でもあります。そのような環境の中、同社は「固定化されない思考」を持つ組織づくりに焦点を当てています。つまり、全社員が日常業務の中で改善を提案し実行する文化が根付いているのです。
特徴①:全社員参加型の改善文化
B&PLUSでは、改善の大小にかかわらず、社員が日常的に改善提案を行う仕組みが整っています。この取り組みにより、社内には現場の気づきと改善が自然に循環する環境が生まれています。また、改善活動は「件数による表彰」と「内容・効果による質の表彰」の両面で評価され、継続的な参加が促されています。
特徴②:現場の力が、さらなる進化を遂げる
製造現場では自主的な改善の文化が定着していますが、技術の進展も続いています。B&PLUSの現場では、3DCADを用いた治工具の自作やロボット操作の習得が進むなど、新たな技術領域を取り入れることでさらなる進化を遂げています。特に50代後半の社員が新技術を取り入れ、自ら試作から改善を実行する姿が広がっており、これによって改善のスピードと質が向上しています。
特徴③:事務部門における改善の定着
事務部門においても、改善は日常業務の一環となっています。外部システムに依存せず、現場の柔軟性を重視し、自社の仕組みを構築する取り組みが進んでいます。具体的な例としては、Excel VBAを利用した業務システムの自社構築や、受注確認の自動通知、部品発注の自動化などが挙げられます。これにより間接業務も効率化され、全社的な生産性向上が実現されています。
特徴④:ChatGPTを活用した環境整備
このような環境を整える一環として、B&PLUSではChatGPTを導入しました。これによってアイデアの具体化や実装スピードの向上を図っており、専門的な知識がなくても改善が可能な組織を目指しています。
特徴⑤:組織再編による思考のリセット
2026年には組織体制を見直し、機能別よりも市場単位での再編へと進んでいます。新たに「モビリティー部門」「FA部門」「ロボティクス部門」を設立し、固定化された役割を撤廃することで、顧客のニーズに基づく思考が進む環境が整っています。
改善活動を動画で共有
B&PLUSはYouTubeを通じて改善活動の一部を動画で公開しており、現場のアイデアを視覚的に示すことで、社内外での横展開や新しい発想の創出に繋げています。
ワイヤレス給電の未来へ
B&PLUSでは、試行錯誤と改善を基に、ワイヤレス給電市場での新たな価値を創出しています。ロボットやドローン、FAといった次世代産業のニーズに応じた製品開発を進めており、今後もリーンスタートアップ型の開発手法を用い、市場に適応した価値の提供を目指します。変化の激しい時代でも、固定化されない発想を持った組織として、さらに市場を開拓していく姿勢を貫いていくでしょう。