医療・健康保険の理解を深める新たな試み
健康保険組合連合会は、少子高齢化が進む中で医療費の増加が懸念される状況を踏まえ、新たにリーフレット『みんなで解こう医療と健康保険の問題』を制作しました。このリーフレットは、加入者が日本の医療費の仕組みや健康保険制度について正しく、かつ楽しく理解できる内容になっているのが特徴です。
医療費の現状と課題
2025年に多数の団塊世代が75歳以上となり、いわゆる後期高齢者に分類されます。この高齢者人口の増加は、医療提供に大きな影響を与えると予想されています。さらに、2040年頃には高齢化がピークに達することが見込まれ、これに伴い医療費の高騰が懸念されています。また、少子化による現役世代の減少も医療保険制度に深刻な財政危機をもたらす可能性があるため、早急な対策が求められています。
そのため、高齢者の医療費の窓口負担割合を引き上げることや、自己治療を促進するセルフメディケーションの推奨など、国や組織全体で取り組むべき課題が浮き彫りになっています。
リーフレットの目的と形式
健康保険組合連合会は、今回のリーフレットを通じて、医療と健康保険の重要性に気付き、具体的な問題に対して加入者自らが考える機会を提供したいと考えています。リーフレットはテスト形式で構成されており、全6問の設問を通じて、受け手が現在の医療保険制度の課題を認識できるよう工夫されています。
特に『みんなで解こう医療と健康保険の問題』では、身近なテーマを扱い、受け手に親しみやすさを感じてもらえるように設計されています。
宮永会長のコメント
健康保険組合連合会の会長、宮永俊一氏は「私たちは医療サービスの提供だけでなく、加入者の健康を守ることにも力を入れてきました。しかし、医療需要の高まりや薬剤費の増加により、財政の厳しさが増しています。このリーフレットを通じて、皆様が今後の健康に配慮できるきっかけになれば幸いです」と述べています。
今後の活動
健保連は、2025年に向けて国民に対して正確な理解を促すため、リーフレットの配布に加えて、新聞やウェブメディアを通じた情報発信にも力を入れていく方針です。
リーフレットの詳細
- - 名称: 『みんなで解こう医療と健康保険の問題』
- - ページ数: 8ページ
- - サイズ: A4
- - 対象: 健康保険組合の加入者(健保組合を通じて提供)
- - 設問数: 6問
- - 申込先: 健康保険組合連合会総合企画室(メール:[email protected])
健康保険組合連合会とは
健康保険組合連合会(健保連)は、企業の健康保険組合の連合体として、全国に約2800万人が加入する団体です。医療制度改革や医療費適正化など、さまざまな活動を通じて持続可能な医療保険制度の実現を目指しています。1943年に設立されて以来、健保組合の活動を支え続けています。
今後も健保連は、国民の健康を守るための取り組みを続けていきます。