走行ログから有料道路料金を自動計算!「ビジネスナビタイム 動態管理ソリューション」が進化
株式会社ナビタイムジャパンは、法人向け運行管理サービス『ビジネスナビタイム 動態管理ソリューション』に、走行ログから有料道路料金を自動計算する新機能を追加しました。2024年7月1日より利用可能となります。
この新機能では、スマートフォンGPSを活用し、ドライバーの走行ログを取得。高速道路などの有料道路の走行軌跡を可視化し、料金を自動で算出します。これにより、管理者の確認業務を効率化できるだけでなく、物流業界における元請け・下請け事業者間の料金申請内容の確認作業を簡素化し、管理コストの削減と料金の適正化に貢献できると期待されています。
多重下請構造と料金適正化の課題
物流業界では、多重下請構造が一般的であり、元請け・下請け間の一元管理が課題となっています。2024年3月の「全日本トラック協会 多重下請構造のあり方検討会 提言概要」では、トラック業界全体で2次下請までに制限する内容が盛り込まれ、多重下請け構造は制限されながらも今後も継続されることが予想されています。
また、2023年4月に国土交通省などが実施したアンケートによると、有料道路の料金に関する適正化とそのコストが大きな課題であることが明らかになりました。
『ビジネスナビタイム 動態管理ソリューション』の利用者からは、下請け企業が運行予定とは異なる高速道路を利用した際の差額費用の確認や、申請内容の確認業務に多くの時間を要しているといった課題が寄せられていました。
自動計算で業務効率化と料金適正化を実現
これらの課題を解決するため、ナビタイムジャパンは、走行ログから有料道路料金を自動計算し、システム上で可視化・確認できる新機能を開発しました。
本機能は、スマートフォンアプリをインストールするだけで利用でき、専用機器の導入は不要です。そのため、複数の下請け・協力会社の一元管理にも容易に活用できます。
ドライバーが業務完了ステータスにすると、実有料道路料金が自動計算され、管理者向けWebサイト上の「実績画面」に、有料料金を使用した区間と詳細が表示されます。深夜割引などの走行時間による割引や環境ロードプライシングなどの特別な割引も判定し、正確な料金計算が行われます。
高精度な料金計算を実現する技術
本機能では、ナビタイムジャパンが独自に整備した道路データ・料金データと走行実績を組み合わせることで、高精度に走行経路を判定しています。これは、マップマッチ技術(GPSデータを地図上の道路やルートに正確に一致させる技術)の進歩による成果です。
従来の有料料金の把握方法は、カード明細の逆引きやETC車載器との連動など、手間のかかるものでした。しかし、本機能では走行実績から料金を自動計算できるため、業務効率化に大きく貢献します。
今後の展望
ナビタイムジャパンは、今後も本機能をさらに進化させ、算出された有料料金を帳票や日報に連携させる機能や、データ出力機能を拡充していく予定です。
『ビジネスナビタイム 動態管理ソリューション』は、配送にかかる料金を可視化し、物流業界の2024年問題(働き方改革関連法・改善基準告示改正に伴う労働時間上限見直し等)に向けた機能を提供することで、管理者側の業務時間短縮・人手不足の課題解決に貢献し、物流業界をサポートしていくことを目指しています。