磐田市の新たな拠点「豊岡支所」のリニューアルオープン
2023年3月23日、静岡県磐田市の北部に位置する「豊岡支所」が新しく生まれ変わり、リニューアルオープンしました。この庁舎は昭和56年に豊岡村役場として設立され、40年以上にわたり地元住民に親しまれてきましたが、建物の老朽化が進み、建て替えが求められていました。
磐田市は「ゼロカーボンシティ」を目指し、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを表明しています。そのため、新しい庁舎は防災や利便性だけでなく、環境への配慮を重視したものでなければなりませんでした。このリニューアルを機に、最新の省エネ設備や創エネ方法が導入され、静岡県内では初めて「Nearly ZEB」認証を取得しました。
環境配慮の先端を行く省エネ設備
新しい豊岡支所では、高効率な空調設備や全熱交換換気設備を取り入れ、高断熱材、Low-Eガラス、そしてLEDライトを使用することで、外皮性能を大幅に向上させました。これによりエネルギー消費量の削減が実現しています。
さらに、庁舎の屋根には84枚の太陽光パネルが設置され、合計約30kwの発電容量を達成しました。これにより、再生可能エネルギーの使用が大きく進み、環境負荷を軽減することに成功しています。
磐田市のゼロカーボンシティ推進の取り組み
磐田市では、Zero Carbon Societyを実現するために、これまでも多くのキャンペーンや制度を導入してきました。例えば、「省エネ家電買い替えキャンペーン」や「J-クレジット制度」を通じて市民への啓蒙活動を行い、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。これらの施策は、ただ行政施設のエネルギー効率を向上させるだけでなく、市民全体の意識向上にも貢献しています。
Nearly ZEBとは何か?
「Nearly ZEB」は、ゼロエネルギービル(ZEB)に近い建築物であり、再生可能エネルギーを使用することで年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけることを目指しています。ZEBの条件を満たすためには、エネルギーの効率的な使用と再生可能エネルギーの導入が不可欠です。
このようにして生まれた豊岡支所は、地域の発展と環境への意識向上を図る一方で、新しい行政サービスの提供拠点としての役割も果たします。静岡県内で初のように、行政施設が環境負荷を減らしつつ、更なる市民サービス向上に寄与する姿勢が求められています。
新しい豊岡支所を訪れることで、磐田市の持続可能な取り組みを直接感じることができます。本施設が地域住民にとってより良いサービスを提供し、環境に優しいまちづくりに貢献することを期待しています。