特別天然記念物コウノトリを守るための取り組みとふるさと納税の新たな試み
越前市では「生きものと共生する越前市」を掲げ、特別天然記念物のコウノトリ保護に取り組んでいます。この地域は、コウノトリが野生で生息する最後の拠点の一つ。2019年5月23日には、約55年ぶりに越前市において野外でコウノトリのヒナが誕生しましたが、その後すぐに全てのヒナが亡くなったことは市民にとって大きな悲しみでした。
さらに、2010年に40年ぶりに越前市に飛来したコウノトリ「えっちゃん」の死が確認されたことも、市民にとって残念なニュースとなりました。えっちゃんは特別住民票を発行されるほど愛された存在で、市民の心に深く浸透していました。そのニュースの後、市民や関係者からは、悲しみにくれるだけでなく、今後の活動への意欲も見られています。
このような経緯を受けて、越前市では新たなプロジェクトを立ち上げました。初めに行っていたクラウドファンディングは、コウノトリの抱卵の様子をライブ配信して環境学習に役立てることを目的としていました。しかし、ヒナとえっちゃんの死亡をきっかけに、彼らをはく製化することが決定しました。
このはく製が特に価値があることは、コウノトリが法的に保護されているためです。今後、このはく製は小中学校での環境教育やイベントで展示される予定です。これにより、コウノトリの保護活動を周知し、市民の意識向上に寄与することを狙っています。
コウノトリと越前市の深い関わり
越前市には、昭和30年代からコウノトリとの歴史があります。ひとつがいのコウノトリが9年にわたり巣を作るなど、地域住民による保護活動が行われてきました。その物語は今でも絵本や紙芝居として語り継がれ、多くの人々に愛されています。地域住民と行政の共同作業の結果、コウノトリの復活に向けた取り組みが続けられています。
しかし、現在の越前市では、地域住民の高齢化が問題となっています。坂口地区や白山地区では高齢化率が約40%に達し、将来の活動を担う後継者の育成が課題です。環境学習や環境調和型農業の推進を通じて次世代に知識や意識を伝える取り組みを強化し、地域を活性化させることが今後の鍵となります。
皆様の支援が必要です
コウノトリを守り続けるためには、多くの方々の支援が必要です。越前市に残る豊かな自然環境を次世代に引き継ぐために、ふるさと徴納制度を利用した寄附を募っています。寄附者の方には、越前市のふるさと納税に基づいた返礼品を提供し、コウノトリに関連した品々も用意しています。
この活動が成功することで、地域の生物多様性が保たれ、未来の世代に受け継がれることを願っています。皆様のご協力をお待ちしております。
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