ケアネット、国内治験推進のため新しい情報プラットフォームを開設

ケアネットが治験情報の提供を開始

株式会社ケアネットが、医師向けポータルサイト「CareNet.com」に国内での被験者募集中の治験情報を掲載する新たな「治験・臨床研究コーナー」を2025年10月15日より設置します。医師24万人以上が利用するこのサイトを通じて、製薬企業や研究機関は治験協力施設を超えて、専門医に幅広く呼びかけが可能となります。医師たちは、国内で進行中の治験に関する情報を効率的に把握することができ、患者の中から適合する方を選びやすくなります。

背景

近年、乳がん領域に関する実態調査から、患者が主治医に治験情報を期待する一方で、医師自身がその情報を十分に知らない現実が浮き彫りになりました。この調査によれば、患者と医師双方が「情報があれば治験に参加したい」「患者に提案したい」と答え、治験情報に対する強いニーズが示されています。また、日本では新薬の承認において、欧米では認可された新薬の約70％が未承認のままである「ドラッグラグ・ドラッグロス」が大きな課題となっています。ケアネットは、医師への情報提供を通じ、このような課題の解決を目指しています。

新設コーナーの特徴

今回新たに設立された「治験・臨床研究コーナー」では、医師が必要とする治験情報を迅速に確認できる環境を整備しています。疾患名や治験タイトル、要約文が領域別に整理され、一目でわかる形になっています。さらに、各治験の詳細情報や問い合わせ先も掲載されているため、医師は容易に情報を把握し、臨床現場から直接アクセスできる利便性が確保されています。

治験情報コーナーの価値と今後の展望

新設された治験情報コーナーによって、医師は医療選択肢を大きく広げ、患者にとっても先進的な治療へのアクセスが向上することが期待されます。製薬企業にとっては、新薬開発や臨床試験の効率化が進むことで、ドラッグラグ・ドラッグロスの問題解決に寄与することが見込まれます。

ケアネットグループは、治験や臨床研究、創薬に関する知識を統合し、製薬企業と医療現場を繋ぐ情報インフラの機能強化を図る予定です。また、グループ会社との連携による「治験関連サービス」の展開を進め、情報提供から参加検討、実施支援までを一貫して支援する取り組みを行い、医療の持続的な発展と社会課題の解決に寄与してまいります。

治験コーナー掲載無料キャンペーン

さらに、ケアネットでは新コーナーの開設を記念して、2026年3月31日まで、通常有料の治験情報を無料で掲載するキャンペーンを実施します。製薬企業や医療機関にとっては、この機会を利用して治験情報を広く発信するチャンスとなるでしょう。申し込みは公式ウェブサイトより行えます。

この新たな取り組みは、医療現場へのインパクトをもたらすだけでなく、患者が望む治療法へのアクセスを大きく広げるものとなるでしょう。