イタリアの新星ワイナリー「カステッロ・トリチェルキ」が日本上陸!
最近、日本のワイン市場に新たな名前が登場しました。それが、イタリア・トスカーナ州モンタルチーノに位置する「カステッロ・トリチェルキ」です。この新興ワイナリーは、エノテカ株式会社によって正規代理店として取り扱われることが決定し、10月1日からはエノテカの実店舗およびオンラインショップで購入できるようになります。これにより、エノテカが取り扱うブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産者は合計19になり、ワイン愛好者にとってさらなる選択肢が広がりました。
「カステッロ・トリチェルキ」は、1441年に建てられたトリチェルキ城を中心に運営されており、この城は代々トリチェルキ一族が受け継いできました。ワイナリーとしての活動は1995年から始まり、2013年以降は当主のトンマーゾ・スクアルチャ氏が中心となり、本格的なワイン造りがスタートしました。
モンタルチーノの風土の特徴
モンタルチーノは、世界的に有名な高級赤ワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の産地として知られています。このワインは、サンジョヴェーゼ・グロッソというブドウ品種100%を使用しており、それぞれの畑の土壌や気候によって異なる味わいが演出されています。特に「カステッロ・トリチェルキ」では、約13ヘクタールの畑が7つの区画に分かれ、各区画は石灰岩や粘土、礫を含む多様な土壌で栽培されています。
これにより、同じ北向き斜面でも、それぞれの区画の微妙な違いがブドウの成熟度や生育に影響を与え、華やかさと繊細さを兼ね備えたワインが生まれます。「カステッロ・トリチェルキ」のワインはフローラルな香りに酸のキレ、そしてきめ細かなタンニンが特徴で、この風土ならではの個性的な flavor を持っています。
オーガニックと醸造方法のこだわり
ワイナリーでは有機栽培が採用され、2024年にはオーガニック認証を取得する予定です。また、醸造過程では、野生酵母を使用し、全房発酵の手法を一部取り入れています。この方法ではブドウを茎から外さず、果皮、種子、果肉、梗を一緒に発酵させることで、より複雑な風味を作り出します。熟成はスラヴォニアンオークの大樽を用い、清澄剤や酸化防止剤の使用は最小限に抑えています。
「non in latera pro nos(決して脇目もふらず)」というモットーのもと、過度な介入を避けて栽培と醸造が行われています。これにより、モンタルチーノの豊かな風土が感じられる純粋なサンジョヴェーゼ・グロッソが造られ、口当たりはしなやかで柔らかく、洗練されたスタイルが際立ちます。
期待されるマーケットの反応
「カステッロ・トリチェルキ」は、その新しいスタイルがブルゴーニュ愛好者にも好まれると予想されています。特に、北側の冷涼な気候からくる繊細さと透明感は、フランス・ブルゴーニュ産のピノ・ノワールを思わせるものです。エノテカは、最近のフランスワインの需要増加を踏まえ、“ネクスト・ブルゴーニュ”と評される可能性を秘めたワインブランドを見つけることに注力しています。
今後、「カステッロ・トリチェルキ」を通じて、さらなる選択肢を提供することで、ワインラバーに喜ばれることを目指しています。特に、モンタルチーノの魅力を存分に楽しめる絶品ワインとして、多くの人々に愛されることでしょう。読者の皆さんも、この新星ワイナリーのスタートを見逃せません!