夏休みのお弁当を安全に楽しむために
夏休みが近づくと、親たちは旅行や部活動、学校の長期休暇に備え、子どもたちのお弁当作りに精を出し始めます。しかし、気温が上がる夏場は食中毒のリスクも高くなるため、十分な注意が必要です。今回、株式会社エミッシュは栄養士や管理栄養士を対象にお弁当作りに関する意識調査を実施し、興味深い結果が浮かび上がりました。
調査概要
調査は2025年3月26日から4月6日まで実施され、100名の栄養士が回答に協力しました。調査の結果、夏のお弁当作りにおいて注意すべき食材が明らかとなりました。
夏のお弁当で注意すべき食材
特に気をつけるべき食材として挙げられたのは、まず「葉物を含む生野菜」や「ミニトマト」、「半熟卵」、そして「ポテトサラダ」といった水分が多く傷みやすい食材です。これらは、夏場の高温多湿な環境では特に注意が必要です。
また、意外なことに「ちくわ」や「ハム」、「非加熱のチーズ」などの加工食品も危険が潜んでいます。これらは一般的にそのまま食べられると思われがちですが、常温で長時間放置することで、食中毒菌が増殖する可能性があります。栄養士たちは、これらの食品は必ず加熱してからお弁当に入れることを強く推奨しています。
食中毒対策は基本が肝心
調査では、栄養士たちが実践している具体的な食中毒対策も紹介されました。上位に挙げられたのは「しっかり冷ます」、「水分を切る」、「素手で触らない」などです。具体的には、ごはんやおかずを詰める前にしっかりと冷まし、汁気の多いものは避け、調理の際には手袋やトングを使うことが強調されました。
このように、夏のお弁当作りには基本的な衛生管理が欠かせません。例えば、ごはんは白ごはんにすることをお勧めします。また、持ち運び時には保冷対策をきちんと行うことが重要です。しっかりとサンドイッチや冷凍食品を活用しながらも、衛生を意識したお弁当作りを心がけることが、安心して楽しむための鍵となります。
専門家の見解
管理栄養士の小野くみさんは、「お弁当の彩りとして使われる食材に気を配ることが重要です。特にちくわやハム、非加熱チーズは、冷蔵保存が大前提であるため、常温での保管は避けるべきです」と警鐘を鳴らします。また、彼女は「無理に完璧なお弁当を作ろうとせず、市販の冷凍食品などを上手に使いながら安全を意識してほしい」と呼びかけています。
これから迎える夏休み、楽しい思い出を作るためにも、お弁当作りでの注意点をしっかりと押さえて、子どもたちに安心して楽しい食事を提供できるよう心がけたいものです。